第4話 採集

 さて、気を取直して最後の加護の確認だな。


【加護】

 創造神の加護※創造神ラノスの加護

 ・限界突破

 ※ステータスとスキルの限界値を取り払う。 1日1回能力を30分2倍にする。その後3時間能力が基本値の半分になる。


 ・神の御心

 ※神の声を聞く。真の仲間になった者のステータスに補正を与える。スキル習得率UP。職業変更及び副業可能


 ・友好度UP

 ※より他者との友好を築きやすくなる。魔物は親和性に補正


 ・隠者

 ※隠匿及び隠蔽に補正。ステータス隠匿可能 気配遮断に補正 気配遮断時の攻撃力UP


 神の声※LvUP、スキルの変化時などを知る事ができる。


 まぁなんと言うか予想通りの過保護っぷりだな。自分だけではなく仲間にも影響を及ぼすのか。

 それに、LvUPのゲームのようなインフォメーションは加護の力だったか。


「早く仲間ができるといいな」


 独り言も寂しいし……よし!そろそろ行くか。


 時間はどれくらい経ったかわからないが、太陽がしっかり姿を見せている。

 紫色の風景がすっかり色のない普段の昼間の風景になっている。やはりこの世界の夜は、月の色に左右されるのだろうか。


 さて、あの方向に街があるのか。まずは太陽に向かって歩き出そう。


 街に向かってゆっくりと歩き出す。

 背丈の低い芝のような草が生え揃い、踏み心地が気持ちいい。

 風が吹くたびに、波のように草が揺れ青い植物の香りが広がる。


「ん〜いい香りだ。ん?」


 よく見ると芝のような草の他にギザギザの葉っぱの植物が生えてる。


 解析!


 薬草※傷を少し治す。


 おぉ薬草だ。多分冒険者ギルドのクエストで採取依頼の定番だな。少し摘んでいくか。

 採取方法がよくわからない為、根っこを残して採取し収納BOXではなく鞄に入れる。


 ー薬草 3枚ー

 ーパンー

 ー干し肉ー

 ー無限水袋ー

 ー聖者の短剣ー

 ー金貨 10枚ー

 ー銀貨 10枚ー

 ー銅貨 10枚ー



 ん?1つ入れたはずなのに3枚になってる。そうか茎の本数が採取量になってるのか。それならば。

 それからしばらく、薬草の採取に夢中になる。


 しばらくすると……

 ピロン!

【スキルー採取ーを取得 】

 採取Lv1※採取した物の品質が良くなる。採取物の発見率が上がる。


 さすが経験値UP。恐らく普通の人はこんな数、採っただけじゃ上がらないだろう。

 そして、薬草の他にも雑草的な草も含めて辺り一帯を管理された庭のようにしてみた。


 で、結果こうなった。


 ー薬草 99枚ー

 採取Lv4

 雑草を抜くだけでも、採取の経験値は稼げるようで途中途中でLvUPのアナウンスが聞こえていた。


 おっこんなところにもあったか。木の根元に群生しているのか。

 ん?なんか違うような変な違和感がある……。

 そうかよく見ると裏の葉の色が薄い青色なのか!


 ー毒草ー

 ※少量で吐き気や下痢を起こす。多量に摂取することで毒状態となる。


 毒草か。

 なるほど平原に生えているのが薬草、木の根元に生えているのが毒草か、そっくりだけど群生地と葉の裏の違いさえ分かれば問題ないって感じかな。これも鞄に入れておこう。群生しているし。


 そういえば、毒草かじったら毒耐性とか取得できそうだけど……


「いやいやいや。流石にまだその勇気はない」


 回復できる術が出来たらにしよう。そうしよう。

 そういえばこの鞄は、収納BOXとは違うのだろうか。解析もしてなかったな。

「解析!」


 次元収納鞄※99個×99種収納可能 時間停止 ソート機能付き 開口部より大きな物、生き物は収納不可 使用者登録済み


 おう。これまた大層な物を……。まぁ大きなものは収納BOXかな。まだまだ能力が全部判明していないけど。

 普段使いは、鞄で良さそうだ。


 ピクッ

 気配察知に反応?人間か?あっちの方向か。

 少し集中してみる。Lvが上がればもう少しわかるんだろうけど。

 脳内に周囲の状況がマップのように広がる。反応は2つ。マーカーの色は赤か。恐らく魔物か敵対生物なんだろうな。

 さらに集中して気配を探ってみようか。


 ピロン!

 気配察知 LvUP Lv3→4


 おっLvが上がったぞ。ん〜人間……ではないな小型の人型の生き物か。Lvが上がったことで、ぼんやりだが集中すれば生物の形が見えるようになった。

 一応匍匐前進しつつ気配遮断もかけて近づいてみようか。


 気配のする方へゆっくりと、匍匐前進をしながら近づいてみる。


「グギャ グギャ ギャ」

「ギャー! ギャッギャ ギャ」


 緑色の小人。上半身裸で腰布を巻き付けた定番の姿。それぞれ剣と棍棒を所持している。

 見るだけで嫌悪感を覚える醜悪な顔の2体が、何やら喧嘩?をしている。

 どうやら足元のウサギのような生物を取り合っているようだな。


 こんな感じか?

『ふざけるな!これは俺のだ!』

『ちがーう!違う!俺んのだ!』


 うんうん。しっくりくる。それでは初魔物のステータス公開!


 ゴブリン

【Name】ー

【age】2

【Lv】 2

【HP】 30/30

【MP】 0/0

【力】 30

【体力】 50

【器用】 30

【知力】 10

【素早さ】40

【魔力】 10



【スキル】

 ノーマルスキル

 剣術<Lv1>



 ゴブリン

【Name】ー

【age】2

【Lv】 2

【HP】 20/20

【MP】 0/0

【力】 60

【体力】 30

【器用】 20

【知力】 20

【素早さ】30

【魔力】 10



【スキル】

 ノーマルスキル

 棍術<Lv1>



 ステータスはこんな感じだ。

 まさに脳筋 。

 ただ個体によって差があるな。かたや剣士タイプで片や棍棒での力押しか。一般的な兵士に比べ弱いけど、群れると厄介って感じなんだろうな。


 さて薬草もいっぱいあるし、初戦闘といきますかね。



【Name】 タカヤ

【age】 18歳

【職業】 (1.無職(転移者) 2.自由人 )3.魔物使い

【Lv】 1

【HP】 30/30

【MP】 60/60

【力】 30

【体力】 20

【器用】 70

【知力】 70

【素早さ】60

【魔力】80



【スキル】

 ユニーク

 異世界言語理解

 収納BOX

 学ぶ者(解析眼・吸収・取得経験値UP大)


 ノーマルスキル

 剣術<Lv3>

 気配察知<Lv3> →<Lv4>

 気配遮断<Lv2>

 採集<Lv4>NEW

 モンスターテイム<Lv1>


【加護】

 創造神の加護(限界突破・神の御心・友好度UP・隠者)





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