第3章 入学 第28話
こうして、武井の講義は終了したが、休み時間に四人の間では、こんな会話があった。
「なぁ、入学して五週間。毎回毎回、新しいことばかりで、俺はこれまで何を学んで来たんだろうって、思っちゃった」
「あぁ、でも、狩猟経験も役にたっていることもあったじゃなか」
「そうだけれど。やはり、最初に言われたように、狩猟と許可捕獲は違うって、今日の講義で実感したな」
「あぁ、ワナでの捕獲を確率で考えているところや、経済性なんて狩猟じゃ考えなかったからなぁ」
「やっぱり、俺たちの目指すのは、ハンターじゃなくて、サーパスハンターだな」
「狩猟者を凌駕した存在ということだな」
「あぁ。そうだな」
「そう言えば、これまでの講義で猟犬とワナの工夫だったろ。次は、やっぱりあれかな」
「うん。そろそろ、銃だろ」
「いよいよ、銃の話が聞けるのかな」
来週の講義が待ち遠しいなんて気持ちには、後田も柴山も大学時代にはあまり経験したことがなかった。
一方、松山はこの学校での二年間の授業に慣れていることもあってか、何かしら余裕のような感じもあるが、銃の話が聞けそうだというと彼もまんざらではない様子だった。
瀬名は、まだ銃を所持しておらず、三人に遅れていることもあって、早く所持許可を取らないとという焦りを口にしていた。
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