第3章 入学 第10話

「松山、ハンティングガイドって、どんなことをやるの」


「俺がお世話になろうって思ったところは、シカがメインで、テントか山小屋に宿泊しながらハンティングをするような会社。その他だと、ターとかシャモアといった大物や鳥だとカモ、七面鳥が狙いかな。


 最初は、その準備だとかしか、させてもらえないだろうけれど、日本で狩猟するより、圧倒的に経験する機会が違うと思ってさ」


「へぇ、最初から狩猟が目的なわけ」


「いや、学校で勉強するうちに、日本の獣害対策に興味をもった方が先かな。親父に狩猟に連れて行ってもらって、結局狩猟者の高齢化と減少を目の当たりにして、これじゃダメだなって思ったところから」


「そうなんだ。親父さんの仲間も高齢化してるの」


「あぁ、親父がお世話になっているグループでは、親父が下から二番目。かれこれ五年くらい行ってるけど、新しく入ってくる人より、辞めていく人の方が多いって」


「なるほど」


「だから、俺が遊びについて行った時には、周囲から免許取って一緒にやろうってさんざん誘われた。


 まぁ、面白そうだなとは思っていたし、抵抗はなかったけれど、もっと早く上手くなるには何かないかなぁっていうところで、ニュージーランドの話に繋がったわけだ」


「へぇ、じゃ、将来は獣害対策の従事者が目標」


「まだわからない。一人で何ができるんだろうっていう思いもあるし、まぁ、まずは日本でってところかな」


「ところで、松山、英語話せるの」


「う・・・ん、Good night」


「は~ん」


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