第3章 入学 第11話
翌週、月曜日。
「おはよう。松山君の家では盛り上がったの。私も行きたかったなぁ」
「おはよう。あぁ、親父も残念がっていたよ。次回は、ちゃんと予定して呼ぶから」
「おはよう。松山、この間はご馳走様。親父さんによろしく言っておいて」
「おはよう、柴山。了解。親父も楽しかったとみえて、次回は瀬名さんも連れて遊びに来いってさ」
「おぉ、了解。瀬名さん、次回はぜひ一緒に」
「うん。必ず。」
いよいよ学校の授業が始まった。松山については、これまでの学校生活の延長線上であったが、柴山と後田と瀬名の三人にとっては新鮮な一日となった。
今回、一年生にも将来「野生鳥獣管理コース」に進学したいという学生が入学しているとの話があり、一気に後輩までが誕生したような気分となった。
サークルの経験がある後田は、早くも俺たちでサークルを立ち上げようと気炎をあげはじめている。今度は、狩猟を学ぶのではなく、科学的な捕獲技術を学ぶサークルを目指すことを意識しているようだ。
誰を指導者とするのか、その当てはあるのかなど、あまり深くは考えていない様子である。話しを聞いていて真っ先に浮かぶのは山里であるが、外部講師だし本業を考えると、現実的ではない。
しかしながら、「サークル」という組織を立てなくとも、ここでの授業で学生たちが経験できるのは、捕獲の最前線の現場ということになる。こうなると、サークル活動などというレベルではなく、即戦力の養成所といった感じだ。
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