第7話対組み合わせとスタメン

ベンチに戻ると祝福の嵐だった。

美春『ハットトリックが3人も!』

瑞希『みんな決めるってすごいな〜!』

真希『次は成田南と。あたし達の出番ね。』

黄色のユニフォームの選手はパス回しをしていた。

愛子『ま、ゴールは割らせないけどね』

咲『楽しみです!』

後藤『じゃ、さっき説明したメンバーは出てくれ。キャプテンは…樹里、やってくれ。』

樹里『分かりました』

2試合目、対成田南メンバーは以下の通り

GK 12 愛子

CB 19 雛

CB 4 樹里

LSB 13 真希

RSB 20 仁美

DMF 16 柚月

LMF 15 美春

RMF 22 咲

OMF 17 梨子

OMF 18 伊織

CF 21 瑞希

結局、この試合は9分に瑞希、15分に梨子、28分に美春、37分に樹里が決めて4-0で快勝した。成田南の選手は全員先程の試合を見ていたため、萎縮していたのだ。その後行われた成田東対成田南は3-1で成田東が勝利していた。その後のミーティングにて、

後藤『私たちは今年から5月の総合体育大会に参加する。今年は新戦力も多いからな。』

つかさ『今年からって、去年まで参加してなかったんですか?』

光『実は、私たちが1年の頃から私たち以外に人がいなかったんだ。去年はみんなで話し合って公式戦には出ないことにしたんだ。人数とかの関係でね。』

美春『そうだったんですね。』

後藤『つまり、全員はじめての公式戦ってことだ。だが、気負いすることはない。今日の様子を見てれば充分戦える。』

吉沢『組み合わせとかはまだ分かって無いですが、千葉での強豪、つまりシードは暁月、流谷、日大船橋、幕張南。2回戦までにはどこかと必ず当たります。』

広瀬『抽選は次の土曜日。先生とキャプテンと夏海さんで行ってもらいます。』

後藤『それまで怪我のないように、だけど質の高い練習を積み重ねよう。今日はお疲れ様。ゆっくり休んでくれ。』

その日は解散した。


土曜日に組み合わせ抽選が行われ、佐倉中央の初戦はまさかのダービー戦。佐倉北高校とだった。

広瀬『うちと1番近い競合は幕張南ですね。当たるとしたら2回戦ですが、暁月と日大船橋とは逆のトーナメントなので運が良かったです。』

吉沢『だけど、高校女子サッカーは合同チームや見たことのない名前の高校がジャイアントキリングを起こす事がありますから、気を抜かずに頑張りましょう。』

後藤『佐倉北高校はどんな高校だ?』

吉沢『守りがかなり固いチームです。一度幕張南と練習試合をしていて0-1。普通の高校ならば5点は取られています。』

広瀬『5バックの1番真ん中の3年足立は171cmとかなり高い身長ですし、GKの3年山寺においては178cmもあるためゴールネットを揺らすのは苦労しそうです。』

全員の顔が強張る。なにせ、佐倉中央で1番身長が高いのは桃子で168cmだからだ。

吉沢『でも、スピードや攻めはそれほど警戒しなくてもいいでしょう。得点源はコーナーキックぐらいしかないので。DFも翻弄すれば大丈夫かと。』

後藤『初戦は5月3日。2週間後だな。これからは細かく、速いパスを繋ぐ練習をする。』

その日から練習はダイレクトパス、キラーパス、ロングパスの練習となった。出来るだけ相手の裏を突いて攻撃を組み立てる為の練習だった。

2週間みっちりと練習を重ねて遂に当日。会場は幕張南高校で佐倉中央は第二試合のため、11時からキックオフ。その前の試合の幕張南対柏商業は6-0で幕張南高校が圧勝した。

会場に入る前、ミーティングが行われた

後藤『遂に初公式戦だな。一戦一戦出し惜しみはしない事。それじゃ、スタメンとベンチを発表するぞ。』

瑞希『え?ベンチってどういう事ですか?』

広瀬『公式戦ではベンチとスタメン合わせて20人までと定められているんです。だから、ベンチ外の人は応援席で見守ってもらう形です。』

吉沢『別にベンチ外は温存させる為にもあるので決して要らないというわけではないからがっかりしなくても大丈夫ですよ』

スタメン、ベンチは以下の通り。

GK 12 愛子

CB 2 光

LSB 5 悠香

RSB 3 飛鳥

DMF 16 柚月

LSW 7 かれん

RSW 15 美春

OMF 17 梨子

OMF 9 桃子

ST 11 千景

CF 10 つかさ


ベンチ入り

1 夏海 4 樹里 6 マヤ 8 亜紀 13 真希 14 花 19 雛 20 仁美 21 瑞希

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