第5話佐倉中央、本格始動

そして、土曜日にユニフォームが配られた。

後藤『番号の後、名前を呼ぶから呼ばれたら取りに来てくれ。』

フィールドプレーヤーは紫のユニフォームが配られ、キーパーはグレーのユニフォームが配られた。番号は以下の通り。

1 GK夏海      12 GK愛子

2 CB光       13 CB真希

3 SB飛鳥      14 SMF花

4 CB樹里      15 SMF美春

5 SB悠香      16 DMF柚月

6 DMFマヤ     17 OMF梨子

7 SMFかれん     18 OMF伊織

8 DMF亜紀     19 CB雛

9 OMF桃子     20 SB仁美

10 CFつかさ     21 CF瑞希

11 CF千景      22 SMF咲


後藤『それと、私達は新たにマネジャーの1年男子の吉沢と広瀬を獲得した。』

吉沢『獲得したって言い方やめて下さいよ…単に男子サッカー部の人数が多すぎて入れないから女子サッカー部のマネジャーやることになっただけですから…。』

千景『なかなかサッカー部らしいカオをしてるじゃないか。ポジションとかはどうだったんだ?』

広瀬『自分も吉沢も根里中でお互いずっとベンチでしたが、ポジションはお互いボランチでした。まあ、ベンチだったので偵察とか任されてましたけどね…。』

吉沢『なので、早速調査をしてきました。どちらもあまり強い高校ではないですが、突出してる選手がいます。成田東はFW3年の田辺、菊池の10番11番コンビ。ダイレクトパスをつなぎながら縦突破が得意です。ただ、2人だけでしか回さないので、どっちかを潰せば簡単です。』

広瀬『成田南は強いて言うならRSW2年の山下の足が速いくらい。ただどちらも一年の情報がないので今日、成田東と成田南に行った奴から聞いてみます。』

後藤『なかなか的確なアドバイスじゃないか。やはり私が見込んだ甲斐があったぞ。』

後藤以外は全員苦笑してる。

後藤『まあ、冗談はさておき、今日はセットプレーの練習をしよう。先日のミニゲームではセットプレーでの得点・失点が多かったからな。』

光『じゃあ、まずはコーナーキックからいこう。先生と吉沢と広瀬はDF頼みます。』

キッカーはつかさと桃子が交代でやることになった。あくまでも“合わせる”練習なのでシュートは狙わない。やっているうちに合わせるのが上手い人とそうでない人が浮き出てきた。

後藤『頭で合わせるのが上手いのは光、樹里、千景、梨子、マヤ、柚月、雛かな。足で合わせるのが上手いのは、かれん、花、美春、亜紀、飛鳥だな。』

吉沢『もしかしたら、全員一回キッカーも試させてみたほうがいいかもしれません。』

広瀬『2人しか蹴れないのは不安だしな』

こうして全員左右一回ずつクロスを上げた。

後藤『結構かれん、花、美春、伊織、仁美が上手いな。』

吉沢『まあ、蹴れる人が多ければいいですよね。』

広瀬『今の人たちには練習試合とかで蹴らせてみてもいいかもしれません。』

光『そうだな。何事も試してみるのが大事だ。そのための練習試合だからな。』

後藤『次はFKだな。キーパーは準備してくれ。距離は…20m、25m、30m、35mかな。それ以上は狙うならばつかさ、中に入れるならDFかDMFに蹴らせよう。じゃあ位置についてくれ。』

20m、25mでFKの才能を発揮したのは飛鳥、マヤ、千景、梨子、雛。30m、35mでは光、樹里、真希、柚月が直接狙えるキック力があると分かった。

夏海『さて…。最後はPKね。』

愛子『リーグ戦とかトーナメントでは特に大事になってくるから…。』

後藤『そうだ。もしかしたらPKの為に出す事があるかもしれんからな。とりあえず、全員一周して、決められなかった者から抜けていくという感じだな。それで、最後に残ってた者に蹴ってもらうと。』

吉沢『一応、GKも蹴る可能性があるのでお二人も蹴る準備はして下さいね。』

結果としては1巡目に仁美、瑞希、悠香が脱落。2巡目に夏海、真希、柚月、伊織が脱落。3巡目に樹里、かれん、亜紀、美春、花、咲が脱落。4巡目に愛子、マヤ、梨子が脱落。

後藤『PKを蹴るのは主に光、桃子、飛鳥、つかさ、千景だな。止めた本数的に愛子が5本、夏海が3本だからもしかしたらPK戦になりそうだったら愛子に代わってもらうかもしれない。覚えておいてくれ。じゃあ今日は終わりにしよう。明日は新チーム初の試合だからな。気合を入れていこう!』

全員『はい!』

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