第21話 会えなかった分私と遊びましょう?

「ふふ、ボロボロねぇ時雨ちゃん♪」

『……ゼルディア、そろそろ辞めてあげなさい。』


 ゼルディアの猛攻マッサージにより意識があるかないかも分からない程の呻き声しか挙げず、感電しているのか時々ぴくぴくと震えているのがよく分かる。

 流石にやり過ぎでしょう……。

 とっ、とベッドの上に上体を乗せてゼルディアから守るように翼で包む。


「んふふ、別にそう隠さなくたってもうやらないわよ。」

『本当に?』

「うん、もうやらない。仕上げだけやったら。」


 そう言って取り出したのは睡眠薬の入った小瓶。

 溜息を吐きながらそっと顔の部分だけ翼の中から逸らすもやはり真っ赤な顔でうっすら目を開けて苦しそうな息を繰り返している。

 本当、可哀想に。


「すーぐ楽になるからね~♪」

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