第14話 どうして、こんなに

 あれから数日。

 やっと治っては再発。治っては再発を繰り返す微熱が収まり、女帝の案内の元、城下に降りる事となった。

 女帝は何を思ったのかやたらと熱弁し始めて、食べ物。雑貨。本。服。アクセサリー。靴。帽子などなど、戦いとは程遠い美しさを持つ物の紹介をしてきた。確かに、思ったよりは楽しかったし気分転換も出来たがつくづくこいつの考えている事が分からない。

 何なんだ……こいつは。


「明日は城の中を案内するわ。今日はちゃんと休むのよ。」

「……ああ。」

「寂しかったら部屋に来ても良いのよ?」

「……ああ。」

「……ちょっとおいで。」


 恐らく、生返事を繰り返す私が気になったのだろう。手を引かれてつい最近より私に与えられた部屋に入っていけば、ベッドの上に座らされ、フードの中に手を入れて額に添えられる。


「……うん。疲れちゃったみたいね。ごめんね。さ……今日はもうお休み。」


 何で……私は、もうこいつをこんなに信用出来ているんだろう。

 酷く意識がフラフラとして、静かに目を閉じた。

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