第3話
「先生、楓さんは?」
「楓さん?ああ、音無なら今日は風邪で
休みだ」
「そ、そうですか」
どうやら今日は楓さんが体調不良で休みらしい。
そう言えば昨日も具合悪いとか言ってたような?
どうしよう、一日の楽しみの大半を奪われた気分。
うんうん唸りながらたどり着いた答えは……
「よし!お見舞いに行こう!」
____________________________________________
ピンポーン
『はぁーい、今出まーす」
ベルをならすと中から女の人の声がした。
「はいはい、何でしょう?」
「あ、あのすいません。楓さんのクラスメイト
の……」
「…もしかして零人くん?」
「は、はい!どこかでお会いしたことが?」
「いや、今日が初めましてだね。
何で知っているかは、いつも楽しそうに楓
が君の事を喋っているからだね。」
「楓さんが僕の事を?」
「そうそう。ところでお見舞いに来てくれたの
かな?」
「は、はい。あと学校からのプリントも」
「ありがとう。ここでもなんだし一回上がって
」
「あ、ありがとうございます」
僕は一回家に上がらせてもらうことにした。
この綺麗な人は、楓さんのお母さんらしい。
あまりにも若いから、お姉さんかと勘違いしていた。
楓さんは、部屋にいるらしいので早速むかうことにした。
____________________________________________
「楓さん?入るよ?」
部屋の扉を何回かノックし、何も返事が来なかったので寝ていると考え、静かに入ることにした。
部屋に入るとやっぱりベッドで寝ていた。
僕はそっと近づき、楓さんのおでこに手をのせると、
「あっつ……、結構高いな」
心なしか苦しそうだし、顔も赤い。
大分具合が悪いようで、長居してもかえって逆効果だと考えそーっと部屋を出ようとしたことで事は起きた。
「……んー?零人?」
「あ、楓さん。起きた」
「んふふー、零人だぁ」
「ちょっ!楓さん?!」
楓さんは寝ぼけているのか、起きたと同時に僕をベッドに引きずり込んだ。
「れ~いと、れ~いと♪」
「ちょっ!これはまずいよ楓さん!」
楓さんはベッドに引きずり込んですぐに抱きついてきた。
お胸の方は控えめと思っていたが、意外と柔らかく、そして体全体も柔らかいので僕の理性がぶっ飛ぶところだった。
「…夢ならなにしてもいいよね……」
あれ?何か嫌な予感が………
ちゅっ
「……え?」
いきなり頬に柔らかい感触が……。
「んふふー!キスしちゃった!」
「んがっ!」
や、やばい。キスされたのも十分やばいが、いつもは見せないデレ100%の楓さんが可愛すぎる!
もちろんそれだけでは終わらず、終始抱き締められ、頬をつつかれ何回も頬やおでこにキスされ、最後には疲れたのか寝てしまった。
それだけで限界だったが、最後に寝言で、
『れいと……大好き』
と言われたのはやばかった。
呟いた瞬間僕は、楓さんを起こさないように尚且つ迅速に抜け出し、部屋を出て挨拶し、一瞬で帰った。
この時だけは、自分のヘタレっぷりに感謝した今日この頃であった。
おまけ①
「…ねえ、零人昨日部屋に来なかった?」
「な、何の事かなぁ?」
「…んー、気のせいかなぁ?
夢だったのかぁ」
「ゆ、夢で僕が出てきたの?」
「…うん」
「ゆ、夢の中で僕に何したの?」
「ひ、秘密!」
おまけ②
夢の中の楓
ん?あ、零人だぁ~
い、行かないで?お願い。
ゆ、夢なら少しくらい……いいよね?
すー、はー、すー、はー
や、やばい。いい匂いすぎる。
唇は恥ずかしいけど、ほ、ほっぺくらいなら…
ちゅっ………ちゅっ
し、しちゃった!おでこにもしちゃった!
れ、零人?い、行かないで~!
____________________________________________
不定期と言いながら三日連続の更新………。
皆様ハートとお星さま本当にありがとうございます!
帰ってきたら、PV数とフォロワーさんと星がたくさんついていてびっくりしました!
今、幼馴染みの方とこっちの方を専念するか大変迷っております。
出来ればどちらも更新したいですが、私にもモチベーションというがありまして………
それでも毎日更新は続けて行こうと思います。
読んでくれてありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます