フォークロア

 ゴジラ映画には怪獣同士が戦うシーンが数多く見られる。人間が怪獣と戦おうとするシーンも見られるがそのほとんどが失敗に終わっており、怪獣には怪獣をもってしか倒せていない。そこには日本人の根本的な心情が潜んでいる。日本には古来から、鬼祓いの文化がある。その多くが超越した力を持った鬼を制御し、鬼と戦わせると言った形式をもつ。そもそも日本人は、見える世界と見えない世界で世界を区別しており、見えないものと戦うには見えないものが見える見えないものに戦わせるしかないと言った考え方を持つ。これらは怪獣と怪獣を戦わせている状況に酷似している。

よって、日本人には超越したものと戦うには超越したものを持って戦わなくてはならないという心情があると言える。

 

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