37「私は女の子」

「私は女の子」


と、男の子が言いました。


「僕は男の子」


と、女の子が言いました。


「私は女であり男」


と、女の子でも男の子でもない子が言いました。


「俺は男でも女でもない」


と、男の子でも女の子でもない子が言いました。



「私は女の子。だけど、私は女の子が好きなの」


と、女の子が言いました。


「俺は男だ。だけど、女よりも男が好きだ」


と、男の子が言いました。


「私は女であり男。私は男も女もそれ以外も全て好き」


と、女の子でも男の子でもない子が言いました。


「俺は男でも女でもない。他人なんてどうでもいい」


と、男の子でも女の子でもない子が言いました。



「変なの」


女の子が、男の子が、大人が、子供が、大勢が言いました。



だから何?


これが本来の自分だから。


君達には関係ないだろう。


勝手なことばかり言わないでよ。


否定するのは簡単だろうな。


これがもし、自分の身近に居る人間。


あるいは自身のことであるとしよう。


その時、君は、お前は、あなたは。


―――。

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落書帳 四京 歪樹 / シキョウ ヒズキ @st_mo

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