第18話 一将のお引越し

「それじゃあ、お願いします。」


駅前のマンションを売りに出した。

反対の向かいのマンションの未だ売れて無い物件が何件かあった。


前のマンションは最上階に近かった

が、今度は20階。

眺めは前のマンションが良かったが

まあ日当たりもいいしハウスキーパーを何人も入れて今日から住めるように

した。

業者も、会社関係を入れたから

すぐ対応出来た。


家具も勿論家電も買い替えた。

デパートだから店長オススメの

物を揃えるのは時間はかからない。



食器は夏歌の好みの物をボチボチ

と揃えるつもりだ。


ベッドも変えた反対の棟だから

作りも全部違う。

これで茉莉奈の呪縛から夏歌を

解放してあげられる。


夏歌はもうここには来たくない程

嫌な所に違いない。

俺の節操のなさが招いた事だ。


せめてもの償いで新しく

マンションを購入した。

又金は頑張って稼げばなんとかなる。


夏歌の驚く顔が楽しみだ。

サプライズだ。




「夏歌、ご飯の約束

忘れてないか?もう7時だぞ‼」



「ごめん、今から出るから

どこにいるの?」



「梅園の駐車場」




走って行くと昼間とは違うチノパン

に黒Tのイカした一将がいた。


「ウワァ♡カッコイイ。」

胸元ジャラジャラしてて

ピアスしてる。

痛そう、幾つ開けてんだ‼

昔のヤンキーブリが伺える。


でもスーツ姿もイイケド❤

夏歌は(,,꒪꒫꒪,,)ポー♡︎♡︎としてしまう。


一将の姿に2度見する女子社員続出


ん?あれは優里タンか?

お胸が印象的!

駐車場の入口で(๑ᵒ̴̶̷͈᷄ᗨᵒ̴̶̷͈᷅)✧ステキღ

な顔をしてボー立ち。


オット優里タンのチチに見とれてる場合

じゃない‼


早く退散せねば・・・

また一将が狙われる優里タンに

インプットされる前に去らねば!。


「一将一将まずいよ

早く早く車出してよ💢

なんで来るのよ‼」



「ムカア、お前な! せっかく迎えに来たのにその言い方はナシだろ‼」


「何よ‼

アンタが悪いんだよ‼」


「は?オレがなんで?」


「え‼ あ、・・・カッコイイから


また誰かに狙われるだろ‼

自覚しろよ!」


「プッꉂꉂあははは

大丈夫、この丸メガネかけたら

マヌケヅラに見えるし

そこはちゃーんと考えてるぞ

コノ、ヤキモチ妬き‼ コツン」


「イテッ・・・ は?は?は?

鏡見てみ‼

いい男は何着てもカッコイイんだから、認めたくないけど

アンタ、イケメンなんだから

気をつけなさいよ‼」


「ん、ンンッ‼

そうか、それはすまなかった。」


夏歌は助手席に座りシートベルト

を締めながらボソッと

「ごめん、一将が又取られないか

心配した、みんな一将見てるし

・・・心配‼」


ビーと車の窓の開く音がして

彼の腕が首に回り

「夏歌ブチュゥスパーンチュッ」

゜O゜ハア﹏


「皆見てるぞ!

これで安心だろ、なっ‼」

ザワザワと人の声が大きくなる。

何人もの女の子がこっちをみて

キャーキャー言ってる。

「は?(”`Д´”)モウッ早く車出してー」


夏歌はプンプンしていたけど

片手でハンドル持ちながら

チラチラ夏歌の御機嫌伺う一将の

姿が、カッコよくて

可愛い‼


『ヤッパリ、この人が大好きだ‼』

そう心から思ってしまった。


ハンドル握る一将がイケメン過ぎて

お腹いっぱーい。

でも、

今日はお寿司食べようーっと‼♬



「うんめーうめーうめー

お寿司最高ー🍣日本人に

生まれてエガッタエガッタ…」


一将は又始まった。

夏歌のええかげん日本人


「お前、イタリアン食べに行ったら

ピザウンマ、パスタ美味ー

イタリア人に生まれたかったー」

その次


「うわぁー四川料理最高ー

小籠包美味あーい。

中国に生まれたら良かったー」


の次

韓国、ロシア、フランスetc


•﹏•そうだっけ?


ー`ωー´そうだ‼


「じゃあじゃあ言い直す。

21世紀に生きてて良かったー

で、どうよ。」


一将と来たのは回転寿し。🍣

新しいモール計画に関わるお店らしい。


ネタもウンウンと一将が頷きながら

食べてるって事は合格ラインクリア

したんだなぁって思いながら一将を

みる。


イケメンの癖にガッツリ食う一将は

食べ方も綺麗でお育ちの良さが伺える。


静かに箸を運ぶ一将は御飯誰と食べて

いたんだろう。


「ね、ね、一将

ご飯誰と食べてたの?

おばあちゃん?」


「ああ、婆ちゃんは、東京で仕事

してたし、

両親もこっちいたし

ほとんど一人かな?

お手伝いさんがいたくらいだよ。


夏歌は?」


「えー、兄妹、

妹があっち見たスキに

よくスルッと箸で取って食べてた。


妹がなくと、兄貴が妹におかず

分けてあげてたよ。」


「お兄ちゃんは、お腹空かなかった

のか?」


「さあ?今気がついたꉂꉂあはは

私良く怒られてたのは

それだったからかなー」

ŧ‹"ŧ‹”

一将のウニをパクツ


アッ!!

気がつけばウニもイクラもマグロも

夏歌の腹にIN

ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”オーウマー


「お前のアニキのムカつきが

分かるのは妹より俺だな‼」


「ふーんŧ‹”ŧ‹”(´⊙ч⊙`)ŧ‹”ŧ‹”なんで?」


妊娠八ヶ月の妊婦さんみたいな

お腹を抱えて回転寿しを出た。


俺は、夏歌の腕をクイクイしながら

向かいのケーキ専門店をゆびさす。


「あーお腹いっぱーい❤

えーケーキも買うの、賛成

と、無邪気に笑う夏歌が

愛おしいと、思うのは

惚れた弱みか!


「腹ごなし、した後のお楽しみに

買うんだよ。」


「ふーん、腹ごなしね?

ジムに行くんだー

珈琲はヤだからね。

昼間、バカヤローに飲まされて

胃が受け付けないし〜

なーんかねぇ胃がジュワジュワ

すんだよねー」


「・・・ハイハイ美味い紅茶もかいました‼

胃薬も買ってある。

ストレスに効くやつな‼


ちなみに腹ごなしは、ジムじゃないから・・・ニンマリ

夏歌ほど食うならデカくなりそう

なんだけど相変わらずのサイズだな‼」


夏歌の胸をチラ


「は?何が言いたいの?」

プクッと膨れたほっぺをプシュー

一将は笑いながら、人差し指でツツク。


何とか誤魔化してるつもりだろうが

優里タンの胸を見たに違いない!

優里タンのブヨヨヨ﹏ンと揺れる

胸を見たんだな‼


男は胸に弱い。

うらやましいのか?



痩せて固い桃の実より

そりゃー熟れてプックラした

モモの実の方が美味しいわー

一将はそう言いたかったのか?


向こうで見ていた優里タンも

翔馬を寝とつておきながら

一将に狙いを変えてきた。


油断も隙もない‼

プンプンプン


マンションが近くなると夏歌の

お喋りがスローダウン


「どーした?」


「やっぱり、アパート帰るね

一将疲れてるだろうから・・・

バスで帰る。


ケーキはいいや‼

お腹いっぱいだし‼」


「何だ拗ねたか?」


「知らないっプイ」

拗ねた訳じゃない、彼のマンション

には茉莉奈さんの悲しみまで

染み付いていそうで行きにくい。

一将には言えるもんじゃない。


「お前の元彼の彼女

最近デパートに出没するらしいぞ!」


-(;゚ロ゚)-!

「まさか‼一将狙い。

何で一将がしってるの?」


「この間、落雁買いに行った時

いたからさ、隠れたんだよ

店舗のアルバイトの子に聞いたら

最近良く顔を出すんだってサ。」


「へ、へぇー

で‼ 一将狙いだったらどうよ、

するの?確率はたかいよ。」


「はははは、ナイナイ‼

・・・かな?」


「かなって?ェェッ可能性アリ?」


「そりゃー男だからな

1度は手合わせしたいかな?」

ハハハ


「そうかぁー優里タンは翔馬も自分に

なびいたから、一将も簡単に

落とせると思ってるのかなぁ!

案外、翔馬よりカンタンかもね。」


「おいおい、冗談だぞ

本気にするなよ!」


「冗談には思えないなぁ

ま、知らないけど

優里タンをものにしたなら

すぐ、優里タンから何らかの

アプローチあるからね。


すぐバレるよ。」


「ごめん、夏歌、怖い事言うなよ。」



夏歌はそれからダンマリになった。

元彼の彼女の事を話したのは

まずかったかもしれない。

ただのかもしれないの嘘なのに、



俺も、気まづくなり黙りこむ。


「・・・」

ん?

前住んでいたマンションの前に

見慣れた人影をみた。


「見間違いか?」


気になりつつも今はしぼんでいる

夏歌が、どう反応するのかが楽しみ

で仕方が無い。


ずっと下向いていた夏歌が顔を上げて


キョロキョロ・・・もう1回キョロキョロ

「誰の家に行くの?」


そう言って聞いたのに一将は


「俺の大事な人がいるマンション

だ‼」

そう呟いた。


「は?大事な人って・・・

だれ?(✧"✧)

・・・さっきキスはなに?


勘違いさせんなよ‼(ꐦ°᷄д°᷅)?

好きって言ってたろー

まんまと騙されたよ。



一将、Loveとlikeの違い

分かってんの━━━━‼

酷いょ」



「あ、あ、あ、

もちろん、違うLOVEだよ。

LIKEじゃないLOVEだ‼」


「嘘つけ‼

👊

Σ(☆△≦;)ァイタ!!」


夏歌は、車のドアを蹴りあけ


と叫びドスドスドスとがに股で

怒りを表し歩いて行く。


一瞬ボーとしていた一将は

!!!ハッ!!!!

「まて、まて、まて、

大事な人ってお前だ夏歌

お前と住むつもりで買ったマンション

なんだぞー‼」


「(꒪⌓꒪ ).......エッ??」

一将の走り寄る足音にパッと振り向いた。


「話は最後まで聞け‼

何時も話半分しか聞かないんだな‼」


「だって・・・」

「だってじゃ無いだろイテ、

お前、思いっきり叩いたな!」


「ゴメン。」

一将のほっぺには夏歌の手の後が

赤く、くっきり浮かんでいた。」


一将はプンプン


「何よ、思わせ振りして‼

私の事泣かせたから

おあいこじゃん。」


って言おうと思ったが


わざとションボリ

「ゴメン、ヤキモチ妬いた。」


耳の端に小さく

「フッ可愛い。」

と聞こえて来た。


夏歌は気づいてしまった。

「ヤキモチ妬いた!」

に一将が弱いと言う事を

これは使える・・・

ショボーンとして、ヤキモチ妬いた。

コレだ‼一将はコレに弱い♬‼


さすが伊達に皿からウニを抜く手法

を、あみ出しただけじゃ無い。


こうやって、世の主婦は旦那を

あやっって、転がして最後は

臀にしいてペッタンコ

ぐうも出ないように操縦して

行くのかー


なるほどなるほど

夏歌は一人うなずいていた。

弱みを見せると男はギャップ萌

って奴だ‼


ガハハハハハ

チョロイ チョロイ


夏歌でもこれくらい手のひらの

上で一将をころがさせれる。


気になるのは今井優里、

社内一のイケメン翔馬を落とした

彼女だ、自信もチチもテクもある。


一将に近づかせ無いように

きをつけなくちゃー。

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