第14話 狙われたDNA

赤い軽自動車に乗り、

真夜中アパートへと帰る。

酒を飲むと一将は、記憶がプツッンと消えると聞いた。


「そんなに飲むか?」


明日おばあちゃんに報告せねば!

多分関係するなら目が冷めた

朝だろう。あの芳醇な珈琲を

好きな一将は芳醇な お胸に、

よろめかないハズも無い。


羨ましいプルンプルン


自分の横にゴロンとしたメロン級の

パイパ〇があるんだ我慢出来る男が

いるもんか!汚い‼ 汚い‼

くっそオーオーー🔨💥


こうして、裏切られる事に慣れて

来るんだ‼


うわーん男運ないのか〜

色気ないのか〜

男がバカなのか〜

いやいやいや馬鹿な男ばかり選ぶ

私が馬鹿なのか?


もう、どーでもいい。




夏歌は、築50年のアパートに帰り

「ただいま 。」


右の浴室開けてうがい、手洗い

パジャマのままだったから


そのまま玄関から歩いて6歩の

ベッドにダイブ・・・寝る‼

もう、悪い事があった時はソッコーで

寝る、早くこんな日はリセット

せねば!




「夏歌、夏歌‼ 起きろ夏歌‼」


「ん?・・・なに?だれ?」



「今日は、ちゃんとした朝飯?

食わせろよ。


ヤッパリうさぎと鶏の餌飯じゃ元気

出ない‼笑」


眠い目を擦り擦り・・・

何時から来たのか、一将がベッドに寝ていた。


ギャャャャャャー 一将 ฅ(๑⊙〇⊙๑)ฅ!!

何時から何時からいるの?


「夏歌に足踏まれてすぐ、タクシーー

で追いかけて来 た!

マンション出るまで時間かかったけど

気合いで頑張ったぞ‼」



なるほど昨日の服が脱ぎ捨ててある。


「風呂は?」


「夏歌んちで入った。

その頃酔いも覚めてきたし!」


前泊まった時、洗濯して置いた

パンツとTシャッ着用

探さなくても狭い部屋だから一将の

ものは棚に畳んである。


「汚いから寄らないで‼」


「風呂入ったって・・・‼」


「昨日、

٩(๛ ˘ ³˘)۶♡ちゅ(๑ˇεˇ๑)チュッ(๑ˇ3ˇ๑)

ぶちゅー(*´³`*)♡って・・・熱烈に、

だ、き、あ、ってやってたろー💥


それで、お胸に顔を入れて

ヤロうとしてた━━━━━━━ろ‼

私、私は許さないんだから‼

このォー浮気野郎━━━寄るな

触るな!近付くナ💥💢💥

気持ちワリ━━━━━━んだヨッ‼」


夏歌は足で寄って来た一将をベッドの上でグーっと引き離した。


もうアンタとは、キスしない‼

ドカッ!トドメの蹴り


×ω×`

当たり前の様にシングルベッドの

上での出来事だからドッスン﹏

イタタタタタ


一将は尻もちをついた。



「ごめん夏歌‼ごめん‼」

ケツを押さえながらも謝罪


夏歌は、プィッ!


「悪かった。

俺も信じられない!

夢かって話しだよなー(꒪ω꒪υ)アセッタ」


「は?あんたがした事だよ

女連れ込んで、自分の彼女の目の前

で何しょうとしてんの‼

サイテー‼」


「あ💦ああ・・・(•́⍛•̀; ≡ •́⍛•̀;)ごめんって

酒呑んだら途中から記憶

無くなるんだよ!本当なんだよ。」


「だ、か、ら‼何でそこ迄飲むの?

酒やめたら‼・・・

無理だろうけどっ💥‼」


「そりゃ無理だろう!

付き合いあるし・・・」


「だからぁーあんなに飲む?

身体の付き合いまでセットなん?

美味しかった🍶ぐらいでヤメれんの?

連れてた女とヤルまで止めれんの‼

💣👎」


「いやソレは努力する。

でも・・・酒は無理だろう!」


「じゃあ、私達は終わりね。

あなたは隠れて飲むし、飲んだら

あの人との赤ちゃんが出来るわよ。

毎回毎回避妊せずに会ってたら

いずれはご懐妊‼


知らないウチにパパよ‼」



( ; 00 )


「なるわよ、それを狙ってる

女はたーくさんいるわよ。



金持ちで、育ちが良くて

社長で、見てくれも良くて

警戒心無し‼

カモよカモ‼」


「だって俺の彼女は夏歌だし‼

それは俺の中でシッカリしている。」


「彼女以外とあんな事する人を

彼氏だと思う人いる?


夏歌は呆れて自分で考えなよ。

いないでしょ。」



「夏歌?俺と別れるのか?」


「ウンウン!๑〜当たり前‼」


「当たり前・・・って‼」


「じゃあ酒はやめてよ‼

不特定多数の女と寝る男、

ソコに記憶が無いなんて

サイテー中の最低‼ 二重人格カヨ‼」



「そんな‼ 酷い事言うな‼」


「貴方は自由に生きたら良い

その方が一将らしいじゃん。

帰って貰えませんか‼


茉莉タンが心配してるんじゃ?



こんな浮気男むり‼

アンタ茉莉奈さんの事

茉莉タンって呼んでたわよ

呆れた馬鹿!!プィッ!」


「え💦茉莉タン?って

言ってたのか?俺が?」


「そ‼ 呼んでた‼・・・ヨ💢

プイッ」


「ゴメン

悪かったもう、二度としない‼

お前タン付け嫌ってたよな‼」


「アンタの二度って何回

あるんでしょうねぇ﹏Www


バカにつける薬はないって言うけど

こ〜んな馬鹿馬鹿社長って

めーったにいないよねぇー


しかも、しかもぉーw秘書に手つける

なんてー皆知ったら

呆れるんじゃないかい?」


・・・💦


「ワタシが居なかったら

アンタ達・・・最後まで

ヤッてたよな‼な‼ ΦωΦ」



「・・・💦」


「否定しないんだ‼

そんな奴彼氏とは思わない‼

思えません。

彼氏、終わり、終了‼」

夏歌は、仰げ〇尊しを独奏。




「(╬▔^▔)ムツ・・・あーあそうかよ。

分かった、分かった‼」


一将はイライラしながらスーツを

着て、自分の荷物を持って

出て行った。



ギイギイギーギイギーバタン‼


夏歌の部屋の築50年のドアの閉まる

音が、彼との生活基準の差を

物語っていた。


あんたのような、男って

私の手に負えるわけが無いじゃん。

サヨナラ‼

ボソッとボサボサの髪を撫でながら

下着姿のまま、チョコリンと座り

一将を追い出したベッドの上で呟いた。


窓からは明るい光が差し込んでいた。



プンプンプン、イライライラ

昨日飛び出したマンションに帰ると

茉莉奈が掃除、朝食の用意をしていた。


「お帰りなさい。」


「ああ、まだ居たんだ‼」


ドアを開けると芳醇な珈琲の

香りが鼻を抜けた。


興奮してた勢いも徐々に落ち着いて

来た。


茉莉奈の作る朝食は、俺の好きなパン

俺の好きなサラダ、俺の好きな珈琲


そこには味噌汁の香りも

漬物も、ご飯も、デカい握り飯も

無い。


ただ軽い食器の音が上品にするだけ。


朝ドラも見ないし、仕事の話しかない。


時計は8時15分をさしていた。


「これからこの2人どーなると思う?

ね、ね、どうおもう?

ねーってばぁーふふふ」


「シラネ!俺は見てないから‼」

つい先日の会話が頭を過ぎる。



コンビニに現れる三毛猫の

話しなんか食事中なのに


「便秘かなぁ

おしりにウンチついてたよ。

野菜入のキャットフード

食べてんのかな?

毛並みは良いから飼い猫だよ。」


「飼い猫なら問題ないさ

飼い主がいるんだから、連れて

来るなよ。」


「え💦だってウンチがカタカタ何だよ。

病院に見せて又戻せばよくない?

コンビニのスタッフさんに 声を

かけて置けば良くないかなー」


「駄目‼

飼い猫なら飼い主さんを

見つけて許可貰わないと!」


「う・・・💦うん。」



かと思えば、どこのお菓子が

食べたいだの、

スーパーの野菜がどうのこうの


食事中、ぺちゃくちゃ喋る夏歌の口を

塞ぎたくなる衝動も今は無い。


「お前、良く喋る事あるなー」

と感心したっけ?


茉莉奈との食事は、仕事の話・・・


無性に寂しくなる自分がいた。

あの日々を手放したのか?

俺は?




茉莉奈は綺麗だ、物腰も柔らかく

人当たりもいい!

俺が脱ぎ捨てた靴下も綺麗に揃えてくれる、

彼女となら穏やかな人生を送れる

だろう。


でも夏歌なら・・・


「もうっ‼ 靴下👇」


「へ?靴下?なに?」


「ちゃーんとそろえてよっ‼

ネットに入れて‼

どんな躾されていたの?

干す時大変なんだから‼💢」


「へいへい!うるさあい

たかが1足じゃん。

しかも干すの俺じゃん。

乾燥までしたらいい事なのに

わざわざ干す?しかも

そんな怒る事か?

しかも、新しいの履くし・・」


「躾よ、躾‼

なに一回履いてポイよ‼

靴下になる迄の歴史がこの臭い

ヨレヨレの靴下にはあるの‼

綺麗にして又履けるの‼


1人でも家族が増えたら

急には出来ないでしょうがー

躾直してるんだヨツ


それに太陽浴びた洗濯物は

体にいいの‼」


「へ?そうなのか?」


「知らんけど笑笑

本気にすんな‼笑笑」


プッ

つい、思い出し笑いをする。


「どうしたの?一将。」

不審な顔をして茉莉奈がちぎった

パンを口にいれた。


「いや💦茉莉奈なら良い奥さんに

なれるんだろうなって

思ってサ。」


「ふふふふふふ!

そうだと思うわ。」


茉莉奈のいれた珈琲に口をつけて

俺もパンを口にする。

落ち着いた時間が流れる。

これが夏歌の言う大人の雰囲気か?


なんか、なんかつまらない。

物足りない!



機嫌よく洗いものを始めた茉莉奈

を見ながら


「一将、自分の食ったものくらい

下げてよー!


あ‼洗濯物上がる頃だから

干しといて‼」

それから・・・なんじゃかんじゃ

いちゃもんつけながら用事を

言い渡してくる夏歌‼


と比べて完璧に1人で家事をこなす

茉莉奈・・・


「はぁー夏歌‼」


俺の溜息に茉莉奈が食洗機をポン

ボタンを押しながら振り向いた。


「どーしたの?」


「いや、何でもない。」

食洗機を夏歌はあまり使わない。

電気代と、水道代が勿体ないらしい。



「2人分何だから、

洗い物は、手洗い‼ 手洗い‼

はい、はい、ほらじゃんけーん

ホラホラ」


「は?ジャンケン?

なんの?ジャンケン?」


「負けた方があ、ら、う、の‼」


「え‼💦

俺が洗うの?」


「当たり前じゃん。

一将以外誰がいるの?」


「は!💦マジかよww」


「ウダウダ言わない‼

勝てばいい話じゃん。

ホラホラ

ジャンケンポン、ポンポンポーン」

クッソ\("▔□▔)/負けたー


「ヨッシャャャャアーガッッポーズ」

項垂れる夏歌を見ながら優越感


「ケッ(`ط´≠)覚えてろよ!」

夏歌はジャンケンが弱い

なのに後出しとか言い出す始末。

…クククッ


俺は知っていた。

風呂の中で右手と左手でジャンケン

の練習をしている事を‼



食洗機の泡を眺めながら、益々

物足りない

つまんなくなった。

それ程夏歌は、俺に刺激を与えて

いたんだな‼



「茉莉奈、座って話しがある。」


「え‼ なに?怖い‼」


「茉莉奈、部長とより戻す気は

ないか?松崎部長の子供なんだろう

梨花ちゃん。」


「何で、何で知ってるの

誰にも言って無いのに!」

茉莉奈はビックリして突っ立って

いた。


「梨花ちゃん誰かに似てるって

思ってたけど、この間一緒に

モールの事で話し合いしただろう!

その時、梨花ちゃんに

ソックリと思ったんだ。」


「え・・・

最近良く似てきたの・・・。

でも社長にバレる程似てるのね。」


茉莉奈座って‼



「・・・部長最近離婚成立したらしい

向こうは、子供いないから

養育費はなく、慰謝料だけで

済んだみたいだ。

君との子供に会いたがってる。」


「・・・、今更‼」


「気持ちは分かるけど

《《分からないわ、私社長が好き‼

もう彼には未練は無いの・・・


違う、大学の頃から一将が好き

一将が美波にゾッコンだと知って

いたから、気持ちを抑えていたのよ‼


梨花は・・・欲しかった子じゃ無い‼


私が本当に欲しいのは一将の・・・


一将の子供よ‼ 》》」


一気に茉莉奈はまくし立てるように

話てきた。

「茉莉奈、何言ってんの?

梨花は可愛く無いのか?」


「梨花は愛してる。

お腹痛めて産んだ子よ。

大事な娘よ!


でも欲しくて作った子じゃ無い

偶然出来た子なのよ。


私が欲しいのは、一将の子供

迷惑かけないわ、1人で育てる

梨花の様に大事に育てる!


だから一将の子供が欲しい。

大学の頃から、ずっと貴方が好き‼」


「・・・冗談だろ?」


『このまま会っていたら

赤ちゃん出来るよ。

知らないうちにパパだよ。』

夏歌の忠告を思い出す。


それは夏歌との永遠の別れを

意味する。子供が出来たら夏歌とは

別れ無くては行けない。

子供がいる俺を受け入れてはくれない。


ゾゾゾゾー全身に寒気が走った。

俺は、夏歌を手放せ無い。


「ごめん茉莉奈、俺は夏歌が

美波より大好きなんだ。

離れたくない。」



「だから迷惑かけない‼

貴方の子供が欲しくてたまら

ないの、我儘だと分かってる。


お願い。」



茉莉奈の目は( ¤̴̶̷̤́ ‧̫̮ ¤̴̶̷̤̀ )うるうる

心が揺れない事も無い。

茉莉奈は仕事面でも尽くしてくれる、

料理も上手い。

良い奥さんになるだろう。


しかし俺が愛しているのは夏歌だ‼

夏歌が他の男と俺が今茉莉奈と

しているような会話をしていたら


WWW許さん。



訳の分からない嫉妬の炎は燃え盛り

収まらなくなった。

激辛ラーメンを食べた後のような

ポッポポッポ

ウギャヤャー

雄叫びを上げたくなる位の動揺

想像は膨らみ、

仕事どころの話では無い‼


許さん!許さんぞー


なんか分からん想像の嫉妬に、半押しされて夏歌に連絡を入れた。



ポカーンとする茉莉奈を放置



「夏歌、今日はぁ‼仕事休めぇー

社長には連絡したぁ‼」



「未だ酔っ払ってんの?

馬鹿?」


「いーいかぁ!💥💢💥

浮気するとは許さーん。‼

話しつけてやる、か、ら、な‼💢」


「はぁー‎

浮気はアンタでしょーが‼

アルコールで脳ミソ溺れてんの‼」


「え、あ、ああ、うん。

そうかも知れん。


とにかく俺と別れると言うのは!

他の男と付き合うつもりだろーが‼」



「まあ、そういう人が

現れたらそうなるね‼」

夏歌はキッパリと一将に告げた。


「はい、浮気💥💢💥

紛れもなく夏歌の、浮気だろ‼💥💢💥」


「は?話し聞いてた?

そういう人が、ア、ラ、ワ、レたら

って言ったよね。


聞いていた?」


「うるさい、うるさい、うるさーい‼

とにかく今日話し合いだ


アパートにいろ‼

今から行く!」


「へへへーん‼もう会社‼」



「紺藤くん、社長室に呼ばれてる

よ。」

オフィスの中から係長が叫ぶ


痩せ型の38歳

七三ヘアーで似合わないメガネ

背は夏歌と並ぶと同じ位の

山下係長が呼びに来た‼


「何したの?」

係長は怪しげな目をして

冷たい口調。


「い、いえ別に何も・・・?」


携帯の通話口から一将が

「夏歌早く行かないと

木之本部長、諸共偉い事に

なりそうだぞ‼」


「モウッ‼」ブチッ

夏歌は小走りに社長室へと向かった。

部長に迷惑はかけられない。

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