第5話 ドキドキの高速道路
バーちゃんから連絡をもらってホッ
とした。
夏歌になんかあったらどうしょう。
そればかりを考えていた。
あの出会いのクリスマスから6ヶ月
思えば美波と居るより夏歌と過ごす
日常に慣れていた。
美波のマンションには相変わらずSEXfriendが出入りしている。
俺は、美波に、もうそう言う事を
辞めさせる決心をした。
久しぶりに美波のマンションへと
足を向けた。
マンションのkeyはお互いに
渡してある。
やはり、社長の娘らしく
億単位のマンションに住んている。
俺のマンションより良いかもしれない。
家事は専門職を雇っているだけ
あって綺麗にしている。
玄関をあけ、近くのコンビニで買った
ビールを飲みながら美波の
帰りを待っていた。
0:00カチャカチャと音がして
美波が帰って来た。
2人のホスト風のかなりイケメンな
チャラそうな、男と一緒だった。
さすがに俺は唖然としてしまった。
“Wかよ‼“
「お前ら誰だ‼
出ていけ⚡‼」
男遊びも日増しに激しくなる美波に
呆れて来た。
イライラも嫉妬も限界を超えて
いたのかもしれない。
「何よ!結婚する迄の遊びじゃない!
何マジになってんのよ‼
まだ若いのに、一将一筋に
なれって?」
美波はちょっと不味そうな
顔をしたが声のトーンを下げて
「ただ飲み直そうと
連れて来ただけよ、馬鹿みたい
ヤキモチ焼いて、一将らしくない‼」
「俺らしいってなに?」
「だって、私達のルールでしょ。
束縛しないって‼
楽しむ時は楽しもうって!」
「もう其れはやめよう。
お互いに間違ってるって
思わないか?
もう子供じゃないんだぞ
俺達はもういい大人だ‼
何が良くて、悪いかぐらい
判断つくだろ?」
美波は何か考えていたが
「ゴメン、この人、彼氏
又連絡するから帰ってくれる?」
気まずそうにしていた男2人に
ビトラの財布を出して現金
幾らかを渡し玄関で手を振っていた。
ハアーツ、俺の溜め息に何を思ったか
美波は俺に抱きついてきて
求めてきたが、少し強い口調で
美波に言い聞かせる様に言った。
「約束してくれ
もうお互いに裏切るのは
やめよう。
おれは美波を大切にするし
美波も、これからは俺だけに
してくれ。」
「エッ?
うそ、何それ‼ 冗談?」
(^∇^)アハハハハ!
「そんなの一将らしく無いよ。
ウケるんですけど。」
赤い唇で笑い飛ばす美波に
《《本気だ、こんな遊び
やめろ‼これ以上汚れるな‼》》
何💥💢それ‼私が
汚れてるの?汚いの?
「そんな事言ってない。
汚れてるとは、言いすぎた
すまない。」
《《何よ!一将だって
同じじゃない。》》
「俺は美波が大切だから
言っている。
いいか、男と女は違う、もっと
体を大事にしろ、いつか病気に
なるぞ、何で俺だけじゃ駄目なんだ?
俺は遊ばないと決めたんだ。
・・・
理解するまで合わない方がいい
君の父親は2年と期限を切った
俺達もその2年に合わせよう。
君が遊びをやめないのなら
別れよう。」
一将、それ本気?
「別れたらパパは喜ぶわ
いいの?
私を愛してるなら多少遊ばせてよ。
本気になった事なんて無い‼
一将がいたから、いるから
安心して遊べるのよ!
一将もそうじゃなかったの!」
「フゥ俺も期限を切る
2年と言ったが無理だ‼
1ヶ月だ、1ヶ月で全ての男と
別れて、1人になって俺とやり直
そう。
遊びより、俺を選んでくれ‼
俺とだけの人生を考えて欲しい。」
美波はポカンとしていた。
そんな美波に初めて怒りをぶつけた。
《《俺と付き合って行きたいなら
男はキレ💥💢💥》》
俺は美波の玄関のドアを
バァンッドン‼
無言のまま激しく閉めて出てきた。
俺は本気だ‼
彼女の為に、いや俺自身の為に・・・
もう彼女を甘やかすのはやめる。
美波は追いかけても来ない。
さっきの2人に連絡したのかも
しれない。
イラついたら、スッキリしたい派だ‼
1ヶ月は美波が何を仕様と
許される期間、俺はまだ我慢できる。
俺も夏歌とは切れる覚悟をした。
連絡もしないし、会いにもいかない。
美波への思いをシッカリと
受け止める為に。
夏歌もあの日以来連絡して来る
事も無かった。
このまま夏歌とは終わろう。
俺が置き去りにしたと勘違い
していたが祖母の説明で、
納得したと聞いた。
2年と言ったが夏歌とは半年で
離れる事になる。
そして以外にも愛していると思っ
ていた美波より夏歌と離れる事が
寂しいと思うのはなぜだろう。
違う、俺は美波を愛しているはず
この思いは・・・
ただの勘違いだ。
俺は美波と生きて行く事をずっと
ずっと望んで生きて来たんだ。
あれ以来一将とは会う機会も無いし
連絡も来ない。
もう少ししたら暑い夏の始まりだよ。
夏歌は8月で26歳・・・
一将との日常が夢だったかのように
おひとり様生活が始まった、
ただ唯一変わった事がある。
月一回か、二回お泊まりに行く
相手がいる事だ。
頻度は増して今月は3回目
ピコーン
「夏歌、明日何時に来る?」
「はーい。なんとー(๑ ิټ ิ)ヘヘッ
車買っちゃいましたー、軽だけど・・」
「え、こりゃ!!ビックリ
運転大丈夫?」
「慣れてますって大丈夫でーす。」
「へー以外‼
今日は美味い蕎麦屋に行こう。
夏歌 勿論泊まれる?」
「うん。泊まれるよ
後でねー。」
「分かったよ。
待ってるからねー。」
そそくさと支度を済ませいざ
出立。
安心させる為に、ああ言ったけど・・・
初めての高速、いや自動車学校
以来の何年ぶりかの高速、
┣¨‡┣¨‡ ┣“キ┣“キ ┣¨‡┣¨‡
自動車学校に行っていた時だって
いきなり、直ぐ乗せられた高速。
先生は隣にスタンバイしていたけど
何もしなかった。
高速1時間乗った経験アリ‼
だ、だ、だ、大丈夫‼だしっ‼多分。
うんうんうんうん、1人納得しながら
首を立てに振る。
高速なんて初めてじゃ無い‼
二回目なんだし、
余裕:(´◉ᾥ◉`):
余裕よ‼
1回目は高3‼
あれから七年・・・
なぁに気持ちの問題よ!
大丈夫、大丈夫‼ 高速乗らなきゃ
大金はたいて車買った
意味無いチューの?
免許が身分証明書だけに使ってたけど
本来、在るべき、場所で、役に立つ
って、喜んでるじゃーん。
更新したばかりの免許証を見て
納得する。
一将は、2年の期限を半年で
終わらせる事をしっかり夏歌に
伝える為電話した。
「夏歌、今何処?話がある
会えないか?」
こんな時に一将からの電話
「なに?話って:( ;´꒳`;):・・・‼」
「ん?お前?どした?声震えて
無い?」
「今?コンビニブルブル、気のせいだよ‼ガクガク」
「なに?早く言え‼一将
時間が無いの‼:;カタガタガタガ
タ」
「会って話したい。
電話で話す事じゃ無いし・・・」
夏歌は何か悟ったのだろうか?
「あ、 別れ話か?
最近会えて無いし・・・
大丈夫、大丈夫‼」
「・・・ゴメン
実はそうなんだ。
交際期限だけど・・・
半年で悪いけど終わろう。」
「エッ?ああ、何となくそんな
気がしてたから、リ じゃあね。」
「お前には世話になったけ
あー大丈夫、大丈夫
人待たせてるから・・・
気にしないでハハハハハ」
俺の話もそこそこに夏歌は話を
切りたいようだ。
「どっかいくのか?」
「聞いてどうするの?
もう一将とは関係無いし・・・
意味無くない?
このまま、離れようよ。」
「いや、そうだけど・・・
なんか、切羽詰まった気するし、
どうしたの?」
「実は、自動車学校以来高速に
乗るの・・・ちょっと怖いカモ」
「お前、運転は?」
「久しぶり・・・ってか
初めてと変わんない!
ペーパーだったから・・・
でも練習はしたよ。」
「まて、まて、まて、高速って
100出すんだぞ‼
お前・・・(;゚Д゚i|!)・・・
普通の道路とは訳が違うぞ‼」
「何よ‼自動車学校だって
行けたんだから、何とかなる‼」
「何とかならなかったら
どうするんだよ!
やめろ‼」
「期限付きの交際もやめたんだから
一将とは関係ないでしょ💥💢💥
アンタと話してるとビビッてしまうの‼ ビビらせないでよ!
なんかあった時の為に
サイナラ、ありがとう。バイバイ
もう会わないし、関係ないじゃん。
丁度いいし、好都合‼。」
「・・・
そうだけど・・・
心配したらダメなのか?
着いたら電話くれないか?」
「一将、これキリがないよ
どーせ彼女とヨリもどしたか?
反対されていたのが、賛成されたか
なんかでしょ。
もう、お互いなんでも無いんだから
連絡はこれっきりだよ。」
「夏歌‼」
「アノネ、誤解してるかもだけど
私は一途なんだ、一将とは
つい、こんな関係になったけど
本当の私は好きな人としか
寝ない。
一将みたいに遊ばない
裏切るのは得意じゃない。
ってか、しない‼」
「・・・其れは、俺を好きだって事?」
「もういいじゃない。
終わったんだから、じゃあね。
もう顔を見せないで・・プチッ」
「それは俺を好きだって事?」
一将の質問に答えれ無かった。
自分に一将と同じ質問をした。
『この寂しさはなんだ?』
モヤモヤした気持ちを吹き飛ばしたい。
今の今まであった恐怖感、ビビり
そんな物が
「実は交際期限だけど・・・
半年で終わろう。」
の一言で夏歌の恐怖感がブッ飛んだ
夏歌はブウーンとひとふかしした後
高速をぶっ飛ばした。
運転していると運動神経がいいせいか
一将の言葉に、あったまに来たせいか
順調に進んだ!
「こーんなもんよー
サイコー‼
さすがーわ.た.し。」
失恋💔のウサバラシも出来た。
新しい彼氏はこの車
何時の間にか、運転の不安と
一将への想いをブッ飛ばしていた。
ジェットコースターの恐怖と快感と同じ、ハンドルはシッカリ握りメーター
を見る。
デカいトラックが追い越して行く
キャーコワーイ‼
こ、来ないでー
ち、近寄らないでー
1人で乗って1人で叫ぶ
ギャャャャャャアー
ギャャャャャャアアァァァー
夏歌は運が良かったせいか、
朝早く出て車が少なかったせいか
分からない “が“
信じられないが無事に目的地に
着いた。
グッダグダわずか一時間
大丈夫ービューン♪♬♪♩
慣れなくちゃ!
何回か乗りなれたら自信もつく
継続こそ力なり。
小学生の頃、あきっぽい夏歌に
厳しい先生が寝言の様に
言い聞かせられていたっけ。
今になって思い出すとは、
先生、ありがとう。
高速で、ぶっ飛ばしたせいか高速を
降りたらやたらゆっくりな気がした。
運転は会社の同僚に付き合わせて
近くを走った事は何回かあった。
右手で足るほど・・・
普通の道は運転出来る自信は
何故かあった。
ど、どうだ、安全運転と、ルールと
時速さえ怠らなければ、乗れる。
そう一番は
交通ルールさえシッカリ守れば
だ、大丈ーー夫‼
しばし休憩。
時計と高速情報ばかり見ていた。
夏歌が何処に行くのかさえ知らない。
ずっと冷汗が流れてくる。
何時間乗るんだ。
何処に行くんだ?
アイスコーヒーを持つ手が何時の
間にか汗だくだく‼
ポタポタと冷や汗がでていた。
よからぬ事を想像してしまう。
空を見て、雨が降らないように
とか、頭の中には最悪の光景が
浮かぶ。
携帯を何度も見る
電話したいが電話してもしもの
事になったらと、又握った携帯を
テーブルに置いた。
気が着くと夏歌の事ばかり気に
していた。
『心配かけやがって‼』
なんの連絡もなしに夕方になった
夏歌のアパートに着いたが明かりも
何時間経つてもつかなかった。
「一将これっきりだよ。」
夏歌はそう言った。
多分ブロックに着拒
メールアドレスは知らない
夏歌は、俺を離れてしまった。
自分から望んだことなのに胸に
ポッカリと穴が空いたように
・・・つらい。
でも、事故の情報は入って
いないことが、なにより一将を
ホッとさせていた。
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