第145話 カレンをからかうシモン

 食後はお茶を飲みながら楽しくおしゃべり。ルイスとモニカは狼に戻ってリラックスしている。お腹ぱんぱんの腹ポコ狼が可愛い。


「今日も美味しい食事をありがとうございました。ところでカレンさん?」


「どうしたの?シモンさん?」

 なんだかシモンさんがニヤついていて嫌な予感がするんだけど…。


「新しいマスコットが増えていますね?」


 シモンさんの視線をたどる…あった、あったよ。ニードルフェルトで作ったルイス狼とモニカ狼が。


 同じようにシモンさんの視線をたどったルイス狼とモニカ狼の耳がピコン!と立ち上がった。


「カレンが作ったのよ!」

「俺たちをブラッシングして出た抜け毛で作ったんだ」

ルイス狼とモニカ狼が自慢げに胸を反らす。


「まあ、可愛いわねえ!」

「カレンは器用だよね」

…ありがとうテラ様、ウィルコ。


シモンさんはニヤニヤ笑いを引っ込めて!



「そういえばカレンさんは知っていますか?」

 真っ赤になってうつむいたカレンにニヤニヤ顔で話しかけるシモン。


「愛犬の写真でブランケットやクッションを作れるそうですよ」


── ぴく。

カレンが反応した。


「もし気が向いたらカレンさんに渡している端末の通販アプリで検索してみるといいですよ」


──ぴく。


「キーワードは“うちの子ブランケット”や“うちの子クッション”ですよ」


── ぴくぴく。


 クールに装おっているつもりのカレンがソワソワしている。

 次にシモンやテラが遊びに来る時はルイスとモニカのグッズが増えているかもしれない。

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