第7話 お小遣い制を導入します!

 お小遣い制を導入すると伝えたらヒョロい金髪ロリコン神が嫌だ嫌だと駄々を捏ね出した。もちろん聞く耳はない。


「無理じゃありません! 生活費は別予算ですから安心してください。ただし食事は自炊ですから頑張って下さい」

「カレンが作ってくれるの?」

「…ああん? 寝言は寝てから言えや。お前が自分で作るから自炊なんだよ」

 自分でもびっくりするくらい低い声がでた。地獄から響いているようだった。ロリコン神が震えている、ザマァだ。


「カレン、最初は仕方ない。少しずつ教えていこう」

「………ルイスがそう言うなら…ものすごく嫌だけど…」

「期限を決めればいいわ」

「モニカ?」

「私たちがヘルプする期限を決めるの。それを過ぎたら一切手助けしない。そのくらいしないとダメよ」

 モニカのウィルコ信頼度はマイナスのようだ。ゴミを見るような目でウィルコを見ている。


「1年だな。俺たちがウィルコの自活を助けるのは1年。来年の今日から一切助けない。それまでに自分のことは自分で出来るようになれよ!」


「えええ…無理だよ」

「何か言ったか?」

「いえ…」

ルイスの威圧に無条件降伏のウィルコ。


「この世界の者に押し付けるのはダメだからな。お前が自分でできるようになれ」

 ルイスのダメ押しにウィルコが崩れ落ちた。こいつは本当にダメな神だな。


「事業計画を立てるから何日か待ってて。その間に自炊の練習してて」

 タブレットを操作して料理初心者向けの本と野菜をいろいろ出した。

「この本の通りに野菜の下ごしらえしておいて。洗って皮を剥いて切る。そこまで終わったらアイテムボックスに入れる。じゃあね」


冷たく業務連絡して自分たちのエリアに戻った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る