第129話 サンペーを教えて培った、教える難しさ

「むー何でうまくいかないのよ・・・・」


エウラリアが不満たらたらだ。


「お鍋が重くて持ち上がらないです・・・・」


デイフィリアは道具をうまく扱えないようです。


「ふん!ふん!ふん!」


エメリナは切る事しかしていません・・・・


「あああ!どうしていつも焦げるんですかあ!」


またしても焦がしているローサ・・・・


うう・・・皆さんセンスが・・・・


「仕方ありません・・・・今から僕がするので、見ながら同じ事をして下さい。わからなければ、もしくは上手く出来なければその場で言って下さい。」


僕は包丁で芋やら野菜を切っていきます。


それを見て皆真似をしようとしてますが・・・・


エメリナ以外は上手く包丁を扱えてません。


仕方がないので、1人ずつ背後に回り、腕を取り一緒に切っていきます。


「わ・・・近いわよルドメロ。かなりえっちな格好ね・・・・何かお尻に当たってるわよ?」


単に僕とエウラリアのお尻が当たってる・・・そんなに尻を突き出せば当たりますよ?


「まじめにやって下さい・・・・」


「その・・・・ルドメロと密着できると思ったら、つい舞い上がっちゃった・・・・ごめんなさい・・・・」


はあ・・・・先が思いやられます・・・・


「あ・・・・ルドメロ様あ・・・・」


「もたれないで下さいね?」


デイフィリアも僕が背後に回って手取り足取りしはじめると、もたれかかってくる始末。


「その・・・・つい、密着するのが・・・・ごめんなさい・・・・」


エルフの2人もこんな調子でなかなか進みません・・・・


どうしたらいいのか・・・・ここは・・・ご褒美でしょうか?


「仕方ありません・・・・一番できのよかった人には・・・・抱きしめてあげますよ?」


「「「「え?」」」」



一瞬で空気が変わります。



「ねえルドメロ、此処はこんな感じ?」


エウラリアの動きが見違えるようになりました。


「もっと素早くかき混ぜないと、油と卵黄が分離しますよ。」


「ルドメロ様、芋はこれぐらいでいいでしょうか?」


デイフィリアも目の色が変わってます。


「もう少しすりつぶした方がいいですよ。」


エメリナは・・・相変わらず切ってばかりだが・・・


「どうだルドメロ、いい感じで切れてるだろう?」


「エメリナは切る事以外もして下さい。」


ローサ・・・・火加減が強すぎ・・・・


「どうしたら焦げない様にできるのかしら?」


「もっと火を弱くして下さい。」


疲れました。


結局エウラリアの料理が一番マシな出来栄えでした。


「私が一番?」


「これで一番と言うのもなんですが・・・・約束ですから。」


一寸僕も女妙齢の女性を・・・抱きしめれるのは嬉しいんですけどね・・・・


「ルドメロ・・・・・もっと強く抱いて!」


3人の目線が・・・・

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