第121話 ゲスの勘繰り

僕はデイフィリアと共に、戻る。


戻った先には・・・・ゲスい論戦が行われていた。



「やっぱするっしょ?男と女・・・・あの二人、見た目は同じぐらいの年齢なんだしさ?」


「確かにそうでうですが・・・だからと言って、この状況下で子作りするでしょうか?」


「・・・・してほしいな・・・・」


「そうだな・・・・」


「わたしも・・・・」



・・・・

・・・・


部屋に戻るタイミングを逸してしまいました・・・・


僕はわざと物音を立て、戻って来た事をアピールします。


「次は、エウラリアだね。」


「・・・・ヤッたの?」


「しないよ!しないって言っただろ?そう言うのは別の日で。」


「してくれるの?」


「・・・・別の日でね・・・・さ、行くよ!」


「う・・・うん・・・・」


今度は違う場所へ向かいます。


やはり夕焼けを選んだのだけど・・・・


デイフィリアとは違う雰囲気の・・・・


雲海の上。


雲が夕日に染まり・・・・普通は見上げる雲を足元に、その雲が夕日に染まり何とも言えない幻想的な雰囲気。


「あ・・・・何これ?ちょっとルドメロ、何これ!すごく綺麗なんだけど!」


そう言う彼女の顔も夕日に染まり・・・・すごく綺麗だった。


デイフィリアとよく似た顔つきながら、エウラリアはデイフィリアより5つ上なわけで、その分大人びて見える。


「エウラリア・・・・どうだい?」


「うん!すごく綺麗で素敵ね!デイフィリアもこの景色を見たのかな?」


「デイフィリアには違う場所で渡した。ここは君と僕だけの場所さ。」


・・・・背中がむず痒くなりそうな、キザったらしい言葉。


「そっか・・・・2人だけの場所・・・・ね。」


「そうさ・・・・この景色は綺麗だけどね、エウラリアはそれ以上に綺麗さ。」


「それ、本気で言ってる?」


「ああ・・・・本気だよ。正直4人の中で一番の好みだよ。」


「それ皆に言ってるんじゃないの?」


「言ってないし、言わないな。デイフィリアはまだ・・・・幼い。あと数年経てば分らないけど。エルフの2人は、完璧に整いすぎて、笑っちゃうよ。整いすぎて笑うって変だけど。それとね、エウラリアは・・・・僕に対しても素のままで接してくれるだろう?エメリナはまあ・・・・ああ云う奴だから、彼女も素で接してくれるけど、デイフィリアは僕に負い目があるし、ローサは僕に命を救われたという・・・・そう言うのがあってね。」


「そ・・・そうなの?」


「ああ・・・・僕にとって君が・・・・一番魅力的に映る女性さ・・・・さ、手を出して・・・・」


「うん・・・・」


僕はエウラリアはのほっそりした手を取り・・・・


「僕と結婚して下さい。」


「結婚します。」


指輪をはめる。


そして・・・・


するつもりはなかったけど、思わず抱きしめてしまった。


驚くエウラリアだけど、抱き返してくる。

そしてキス。


・・・・駄目だ、これ以上は・・・・


既の所でエウラリアを引き離す。

危ない・・・・


僕も男の子だからね。性欲はある。


だけどここは我慢。別の機会に・・・・


「もっとしても良かったのよ?」


「自分との約束さ。正直危なかった。今はまだ君と最後までしたくなったからね。だけど・・・・それは別の日に。」


「む・・・・ねえ、4人とも未だ抱いてないのよね?」


「残念ながら。」


「じゃ・・・じゃあ!最初に私を抱きなさいよね!どうせデイフィリアは最後なんでしょ?」


「何でわかったんだい?」


「・・・・あの子の予知よ。ルドメロの事だから知ってるんでしょ?処女を失うともう発動しないって。」


「・・・・まあ、ね。」


「変な所で気を遣うのね。まあいいわ。さ、戻りましょ?またさっきみたいにヤッてる?とか言われてそうだし。」


僕はエウラリアをの手を取り・・・・手をつないだまま戻った。

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