第115話 4人に今後の事を考えてもらう
「そう言う訳で、今後どうするか・・・・1人ずつ聞きたいと思います。」
「何がそう言う訳なのよ?」
「エウラリア、分かってると思うけど、僕は君達の振る舞いについて、記憶はちゃんとあるんだ。だけど、あの時は僕の本意ではなかったし、もし僕が自分の意志で身体を動かせ、意思表示ができていたとして、そんな僕を君達が、今のような関係になりたいと思えたかどうか、と言うのがあってね・・・・」
「言ってる意味が分からないわ!」
この中で一番我の強いエウラリアがそう言う。
「まあそう言わないでほしいかな。僕としては・・・・できればみんなと良好な関係のままで居たいけれど、今の僕を見て、5年・・・・4年半ぐらい前?の僕とはもう別人だからね、婚約破棄はやむを得ないと思ってる。」
「一方的ね・・・・」
「エメリナ、君は・・・・まあ知っていそうだからね・・・・それとデイフィリア、君は僕に負い目があるね?だけどもう僕は元に戻った・・・・だから自由に生きてもいいんだよ。それとローサ、君は僕に命を救われた、という想いが強いね。だけど、そんな事で僕は君の人生を縛ったりはしない。」
僕はそう言って・・・・一方的とは思うけど、若い・・・若くない2人もいるけど・・・・見た目は若いね。若い4人の人生、そんな事で・・・特に僕に負い目を持っているデイフィリアとローサ・・・・この2人にはきちんと考えてほしい。
「一度僕は準備があるのでこの場を離れます。明日が誕生日なものでね。そしてその後する事があって、終わったら・・・皆にどうするか聞きたいんだ。4人で話し合うのもいいし、それぞれ一人で考えるのもいい。明日・・・一人ずつ、話をしたい。」
一方的過ぎたかな?
「何でそうなるのよ!」
「エウラリア、君はまだ20歳だ。若い。この世界ではもう若くない扱いなのかもしれないが。僕からしたらまだまだ子供だ。だから、色々考えてほしい。何が最善なのか。僕はね、未だこの世界について分からない事ばかりだ。女性の立場が特に。結婚観とか分からない。君達みたいな王族は特にわからない。損得勘定もあるだろう。それと・・・・4年前、ほったらかしにしてしまったのは紛れもない僕だ。」
「だけどそれは貴方を飛ばしてしまった父が悪いのよ?」
「だけど僕は、自力でここに戻る術があったけど、それをしなかった。シロとポチを回収はしたけれどね。僕は身勝手な、自己中なんだよ。」
「そ・・・そんな事はないわ。何があったか分からないけれど、そんな風に言っては・・・駄目です。」
珍しくデイフィリアが割って入る。
「・・・・デイフィリア、君は特に・・・予知にしてもそうだ。4年以上、色々考えていただろうけど、これが現実。酷いだろう?散々待たされた挙句、こんな扱い・・・・」
「意外とルドメロさんは意地悪なんですね。」
「ローサ、そうかな?意地悪と言うより、意地汚いかな。さて、こうやって話していても埒が明かない。僕はそろそろ引き上げる。明日・・・・ちょうどこの時間ぐらいにまたここに来る。サンペー、シロ、ポチ行くよ。」
「あ・・・待って!」
誰かが僕を引き留めようとしたけど、無視して僕は戻った。
はあ・・・・ちょっと酷過ぎる対応だったかな?でも、期待させてがっかりじゃあね。できれば4人共・・・だけど、彼女たちの意志に任せよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます