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第113話 アグルトン、再び

サンペーの教育は、僕が教える事ができる範囲で、教えました。


言葉遣いは直りませんでしたが・・・・


そして、そろそろ人と接する事を本格的に覚えてもらおうと、そう思うようになり・・・・


アグルトンへ、行きましょうか。


随分と離れてしまいましたからね。


幸いここはダンジョン。


100層を突破し、魔法陣さえ使えば、外はアグルトンの近く。


そのままアグルトンの街へ行けばよいので。


ああ、そしてそのうち王都フェメニーノへも向かった方がよさそうですね。


城が崩壊・・・・まあ、私の所為ではない、そう思いたいですが。


「なんだ?ここから出るんか?」


サンペーがそう言ってきます。


「ええ、もう私がサンペーに教える事は、此処にはないんでね。なので、今後は色んな人と接する事を学んで下さい。」


「あ?てめえの身体の時、散々会ったじゃねえか!」


「サンペーになってからの話ですよ。色々あったので、ここにすぐに来たでしょう?」


サンペー。見た目は10歳を超えた。

僕ももう、以前とは違い、なかなかしっかりした体格になった・・・・と思う。


「では、魔法陣で外に行きましょう。」


今気が付きましたが、別に100層に行かなくても、すぐそこの魔法陣でいいじゃないですか。


「じゃ、行くか!」


「シロ、ポチ、アグルトンへ行きますよ。」


「わかった。」


「行くのか。」


こうして、再びアグルトンへ向かうのだった。


・・・・

・・・

・・



ダンジョンの外に出た僕達一行・・・・


そう言えば家がどうなってるか・・・・一応、私の身体が動くときに、状態保存の魔法はかけているので、大丈夫と思いますが・・・・空間魔法は便利ですね。


アグルトンへ到着し、家に向かいます。


・・・・無事ですね。

しかし、随分放置してしまった・・・あ、いやゲートで繋げてますから、執事さんやメイドさんが管理しているはず。


そして僕が家に入れば、何故か執事とメイドが出迎えてくれた。

何でわかるのでしょう?


王都や、他の国にも家があったのですが・・・・


「お帰りなさいませ、ルドメロ様。」


執事がそう言ってくれる。


「お帰りなさいませ、ご主人様!」


メイドさん達が出迎え。あれ・人数増えてませんか?


「よく僕が玄関から、しかもこの家に入ってくるのが分かったね?」


僕がそう言うと、


「執事ですから。」


さも当然と言わんばかりの返答が。


執事さん凄い!

でも・・・・普通はそうじゃないよね?


で・・・・

「シロさまポチ様お帰りなさいませ。そして、サンペー様、ようこそ。」


・・・・サンペーの姿って、執事さんに見せてたっけ?


「執事ですから。」


だそうだ。


「皆さんお待ちかねですよ。」


うん?


「僕ここに戻るの連絡してないですよね?そして皆さんとは?」


「執事ですから、ご主人様のお戻りを把握するのは当然の事でございます。お待ちになっておられるのは、ルドメロさまのご婚約者の皆さまです。」


・・・・そうなのか?

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