第110話 微妙な対応だったので

「すまないが、混乱している。しばらく時間をくれないか?」


兄はそう言い、こめかみを押さえている。


駄目だねこれは。


まあ、色々とする事もあるし、此処に留まる必要性もないし・・・・帰ろう、家に。


「じゃあ僕達は一度帰ります。」


「ああ、そうしてくれ。」


僕達は外へ出て・・・・購入してあった隠れ家?に戻る。


「ここで暮らすんか?なんか見た覚えがあるような・・・・」


「ここで結構な時間寝泊まりしていたはずですよ?」


「そうだっけ?」


何だか年の離れた弟のような感じです。


「お帰りなさいませご主人様・・・・?」


家に入れば、メイドさんがお迎えしてくれた。


「おう!戻ったぜ!」


サンペーが元気よく答える。


だが、メイドさんは、誰この子?みたいな顔を。


「やあ、この子はサンペーだ。今日からここに住む事になったから。あ、それとこれらは従魔のシロとポチだ。」


「あら?何だか賢い方が出ていますか?」


「・・・・その表現は何だかだが、これからはずっと僕だから、そのつもりで。」


「畏まりました。えええと・・・・これから何かなさいますか?」


「そうだな・・・・旅の汚れを落としたいから、風呂かな。」


「早速入れますよ?」



「わかった。ありがとう。サンペーと入るよ。」


風呂場へ向かい、サンペーと入ったのだが・・・・


「どうしてメイドさん達はここにいるのかな?」


何故か一緒に湯船に入っている。


この浴槽は、僕が念入りに改造して、かなりの大きさなんだ。


温泉旅館の風呂場みたいな。


「だって・・・こんなチャンスそうそうないですし?ご主人様の雰囲気がいつもと違いますし?ここはイベント発生かな、と。」


・・・・まあ若い女性の裸は・・・・まあ眼福と言っておきましょう。


「ああ、一つ言っておく事がありますが、僕には4人の婚約者がいますから、貴方達とお付き合いはしませんからね?」



「え?そうなんですか?せっかくチャンスと思ったのに・・・・」


まあそうそう上手くはいかないから。


この後風呂を出て、どうやら慣れない体に疲れた様子のサンペーだったので、早いですが寝る事に。


「何か疲れたぜ!」


布団に入ってすぐに寝ました・・・・早っ!


さて・・・・今後の事を色々考えないといけませんね。


それと、兄はいまいち信用ができません。


何か隠している様子ですし・・・・暫くは様子見でしょうか?



あ・・・・僕も疲れました・・・・


「シロにポチ、護衛よろしく。」


”わヵった・・・・”


何だか変な返事でしたが、気にしないでおきましょう。

さあゆっくり寝ようか。


こうしてサンペーとの暮らしが始まったのだった。

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