第105話 融合した素材

アダマンタイトとヒヒイロカネ、普通は単独で使う。もしくは相性の良い他の金属と混ぜて使う。


間違っても希少なアダマンタイトとヒヒイロカネを混ぜて使おうなどと考えてはいけない。

考える奴はいるだろうが、実際にできるかといえば、2つを同時に手に入れるのが困難なうえに、加工には相当な熱がいるので、現実的にはほぼ無理だろう。


今回はアダマンタイトとヒヒイロカネが大量にあったのと、エンシェントドラゴンであるポチのブレスで熱量も確保できたからできた事であって、普通はできない。



親方も・・・・


「何だこれは?互いに・・・・考えられないほど強い結びつきだ・・・・元から一つだったかのようだ。」


そして、ルドメロが


”そろそろ打てんのか?”


と聞いてきた。

中々勘が鋭いな・・・・


【そうだね、今素材を融合中。もうすぐできるから、入れ替わるかい?】


”おう!俺様待ってたぜ!やっと打てる!”



ここで変わる事にしました。


ルドメロが此処までこだわる理由はわからないけれど。


すると親方が


「あ?なんだか雰囲気が変わった?」


「おいおっさん今からやんぜ!」


さて、あっちいのは我慢か・・・・?


あ、何か良いもんあるんか?


”なあ何か魔法使うのにいいもんないか?”


【一体何をするのか知りませんが、魔石や魔力を回復するアイテムや、自動で怪我を回復するアイテム等がありますよ?】


よっしゃあ!じゃあすぐ出せ今すぐ早速使うぜ!”


【怪我するんですか?まさかとは思いますが、素材を素手で触るとか考えてませんよね?】


”さあやるぜ!早くしろ!”


【本気ですか?じゃあ・・・・あの熱さ、熱量でも回復・・・・復元、できるようにしないとですか・・・・エリクサー常時発動ですね・・・・】


「おいどうした!何だ?かたまって・・・・?」


突然ルドメロが動かなくなったので驚く親方。


そして、その後のルドメロがとった行動に、驚愕するのだった。


「おっしゃあ!もういいぞポチ!見てろよ!最高の剣を打ってやんぜ!」


すると、ポチが熱するのを止めた途端に、素材が変化しはじめる。それを・・・・ルドメロが素手で持ち上げたのだ。



「な!おいやめろ!死ぬぞ!正気じゃない!」


慌てる親方。


それはそうだ。


ルドメロが触った瞬間、肉が焼ける凄い臭いが工房中に充満したからだ。


そして・・・・焼けただれる手。


だが・・・・ここでルドメロに変化が。




ルドメロは何事もなかったかのように素材を触りまくり、手で形成し始めたからだ。



ドンドン剣らしい形状になる素材。


信じられないものを見るかのような親方。


しかも素材は魔力に反応し、青白い文様が浮かび上がっているからだ。

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