第103話 外に出てみます

一応、もう一つゲートを用意しておきましょう。


少し離れた場所がいいでしょうか。


うん、完了。


では、魔法陣を踏んで外へ行きましょう。


・・・・

・・・

・・



その頃、ポチはルドメロを探しに、ひたすら飛んでいた。

シロは、兎に角走っていた。


そんな中、双方、急にルドメロの気配を感じ、驚いた。


”なんだ?いきなり現れた?”


シロは急いで気配のある方へ向かった。


そしてポチは・・・・



”む?マスターの気配が・・・・ダンジョンの方だな”



空を飛んでいるので、全体的に見渡せるので、視界がいいポチの方が先にダンジョンの方だと気が付いた。


・・・・いた!やっと見つけた・・・・


因みにポチは大きいままである。


ルドメロの魔力で小さくなっていたのだが、その影響力の範囲から離れてしまい、小型化を維持できなくなり、城を破壊後、ずっとマスターを探しに飛んでいたのだ。



ポチは急降下し、ものすごい勢いで地面に着地した。


もう辺りがものすごい揺れが発生し・・・・・


王都にまで影響を与えるほどの揺れだったらしい・・・・



”やっと会えた・・・・”


ポチはルドメロを見つけ、そうつぶやく。



「うわ・・・・でかい・・・・えっとポチ、でいいのかな?」


”無論ポチだ。だが・・・・何やら違和感があるな。その方本当に我のマスターなのか?”


「えっと・・・どうなんだろうね?肉体的にはそうだよ?だけど・・・・精神的には微妙だね。」


”言っている意味がよく分からんが・・・・肉体的に同じなのだな?では中身が違うのか?”


「それも少し違うね。元々は僕の身体なんだけど、事故の後、ポチが言ってる人格が表に出てね。僕はずっと表に出れなかったんだ。だけどね・・・・やっぱり同じなのかな?このままいけば近い内に僕達は融合するはずだからね。あ、そうそう、僕が転生しなければ、彼の人格で育ったかもしれないね。」

本当は違うが、そこまでわかるはずもなかった・・・・


”まあ良いわ!其方が我のマスターで間違いないのであれば、それでよい!それとだ・・・・早う魔力を!”


「ああ・・・・小さくなるのですね・・・・ああ、僕がいない間、問題ありませんでしたか?」


”概ね問題なかろうて。”


「そう?もしかして城で巨大化しちゃったとか、それで城が崩壊したとか無いよね?」


”知らぬ!”


「・・・・怪しい・・・・ああ、まあいいんだそんな事は。それよりね・・・・ポチはアダマンタイトとヒヒイロカネ、溶かす事できるかい?」


”そんなの容易い事だ。”


「それは良かった。ちょっと今僕が暮らしている所へ来てほしいんだよ。」


”む・・・・マスターの魔力か・・・・久しぶりだ・・・・で、何処へ行けばいいのだ?”


「ああ、ゲートがあるから、それで行けばすぐだね。」


”では行こう。”


「シロがいないけど、いいのかな?」



”そのうち来るだろう・・・・勝手にゲート使うのではないか?”


「相変わらずの仲だね・・・・まあここに暫くゲート置いとけば、来るかな?」


僕とポチはゲートを使い、移動した。



”む!気配が消えた!?ポチの気配もだ・・・・マスターとほぼ同時だ・・・・怪しい・・・・消える直前の場所に行けば何かわかるだろう・・・・”



置いてきぼりのシロだった・・・・

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