第62話 もう少しダンジョンを進むようです

「あれ?何だこの鏡・・・・ってうわああ!俺様の顔、血だらけではないか!どうなってんだ!」


・・・・拭くのを忘れていました・・・・


「今拭いますね。」


私は持っていたハンカチで拭いました。


「おお!綺麗になった・・・・ってあれ?額の痕が・・・・無い?」


「ええ・・・・先ほど、ルドメロ様が気を失っていた時、額に傷ができたので、血で治療したのですよ?」


「あ?そうなのか?それは結構!あ、それ浄化しといてやろう!キレイになれ!」


「あ・・・・ありがとうございます。あの、身体何ともないのですか?」


「あ?そうだな・・・・うん?俺様絶好調?快調快適・・・・ってうう・・・・うんこでる・・・・」


「きゃああ!おトイレはこっちですよ!早く!」


・・・・

・・・

・・


「うむ!実に快便であった、あっはっは!」


「それは良かったです。それで、この後はどうしますか?」


「あん?どうしたもこうしたも、もっと進むぞ?」


すると、エメリナがルドメロに話しかける。


「元に戻ったのか?その・・・・色々世話になったな。」


「あ?何の事だ?」


「・・・・覚えてないのか?」


「あ?ああ、何か魔法使ったら、気イ失っちまったようだな!かっこわりい所見しちまったぜ!」


・・・・先ほどの一連の事を覚えていないのですか・・・・一寸残念です・・・・


「そうか・・・・あんたには色々助けてもらったな・・・・おかげで生き残ったメンバーは皆全快した。私達は・・・・回復手段がなくなったから、一度戻るよ。リーダーも死んでしまったからね。」


「回復手段って・・・・ほれ、ローサっつったっけ?あれがいるじゃねえか。」


「彼女だけでは全員の面倒は無理だ。」


「そうですルドメロ様。アイテムを補充しなおし、体制を整え、もう一度チャレンジしますよ。それと、貴重な血を使って下さり、ありがとうございます。」


「気にすんな・・・・ってあんた、人間じゃねえんだな。」


「ええ・・・・私はエルフです。」


「ふうん・・・・顔は綺麗だが・・・・ほっそいなあ・・・・やっぱ見た目通りか?」


「抱きしめてみます?」


「あ!駄目!」


「あ?なんか言ったかデイフィリア・・・・って抱きっ!」もみもみ・・?


・・・・あああ!何て事・・・・よりにもよってエルフを抱きしめてますよ・・・・ああ・・・・しかもローサさん、抱き返してます・・・・


「躊躇しませんでしたね?」


「・・・・エルフってあんまおっぱいないんか?尻もいまいち・・・・触り心地はいいんだが・・・・」


「エルフとはそういうものですよ?人に比べ、色々肉体的には貧弱ですからね。そのかわりに得るものもありますけれど。寿命とかですけれど。」


「・・・・胸も尻も下着があってねえ!これを着用しろ!」


「・・・・ありがとうございます、ルドメロ様。それと・・・・ひょっとして、エルフを抱きしめる行為ってどういう意味かご存じない?」


「あ?何言ってんだ?」


「・・・・やはりそうですか・・・・命を救って下さった恩は忘れませんよ?それと、着替えてきます。」


うん?何だ?皆して俺様を見てるが?何かしたか?

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