第63話 お風呂のお付き合い

クラン”古の両翼”のメンバーは、次々と魔法陣で戻っていきます。


聞いた話ですと、ここ数年、50層にたどり着いたクランはいくつかあったようですが、55層の到達は、ここ10年無かったようです。


なので、古の両翼の実力は、ここ10年で一番・・・・のクランのはずなのですけど・・・ここに例外がいるようですね・・・・


ルドメロ様はその自覚が全くないようですけれど・・・・


「さあ!ぼちぼち行くか!」


「あの・・・お風呂に入りたいのですが・・・・」


「あ?そういやそんな事言ってたっけか?じゃあ入るか!」


ああ・・・ルドメロ様が先に入ってしまいます・・・・ここは恥ずかしいですが、覚悟を持って一緒に入るしか・・・・


私は思い切って入っていきました。



「いーいゆ・だ・な♪あははあ!いーいゆ・だ・な♪あははあ!ゆーげーがてんじょうから~♪」


・・・・ルドメロ様が何やら楽しげに口ずさんでいるようです・・・・


変わった歌・ですね?


「ルドメロ様、デイフィリアです。我慢できないので、来ちゃいました♪」



思い切って入っていきます。タオルで大事な部分は隠れているので・・・・大丈夫?


「あーのこ・か・な・あーのこ・か・な・・・・ってうをおお!何やってんだデイフィリア!」


「お背中流しいたしますよ?」


「けけけけ結婚していないのに裸をををを見せるなああああ!」


・・・・変な所で恥ずかしがるルドメロ様。ですがもう私は覚悟を決めたんですから。


「婚約しているのですから、問題ありませんよ?」


「そそそうか?じゃあじゃじゃああたたたのむむむうう」



変なルドメロ様。


・・・・そのごめんなさい。多分馬車に撥ねられたときの傷ですよね・・・・背中に凄い傷が・・・・


正面には轍の痕が・・・・


ごめんなさい・・・・


「あ?気にすんな?デイフィリアが馬車操縦してたんじゃねえんだろ?」


「そうなのですが・・・・あの時あの場所を走るように伝えたのは私なので・・・・」


「済んだ話だ!もうするなよ?」


「わかりました・・・・」


この後ルドメロ様の御背中を洗って、一緒にお湯につかりました・・・・


そして、出ようとした所・・・・人の気配が・・・・ああ!どうしてローサさん、そして・・・・エメリナさんが入ってくるのでしょうか!帰ったのでは?


「あら?姫様、まだいらしてたのですか?」


「ちょちょっと待って下さい!ここには今ルドメロ様もいるんですよ?」


「え?もしかして姫さん、もうそういう仲だったり?」



「なななにを勘違いしてるか分かりませんが・・・・私は処女です!」


「うっせえなあ・・・・ってうわあああーーーー!!!!」


ルドメロ様が出てきて・・・・叫んで出ていきました・・・・


「あちゃあ・・・・見られたなあ?」


「私は構いませんよ?でも・・・・エメリナはいいの?」


「見せて減るもんじゃねえし、いいんじゃない?そういうローサはいいのか?」


「勿論ですわ。見たでしょう?ルドメロ様が私を抱きしめるのを。そして・・・・うふふ。」


・・・・どうしてこうなるのでしょうか・・・・


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