第8話 妖精とあしおと
妖精は、10歳を迎えた人間全員に、必ず一体以上憑く。
生まれたときから憑いているのではなく、あとから個々人に配属されるのだ。
その際、妖精は人間の足音の大きさに応じて振り分けられる。
足音の大きさは、気の大きさ。
気の小さく繊細な人には小柄な妖精が、気の大きくおおらかな人には大柄な妖精が、といった具合に。
妖精側は、なるべく人間に存在を知られたくない。
しかし妖精は、人間に憑かなければ長くは生きられず、また人類全体を大きく上回る生息数を持つ。
適材適所が求められるのだ。
ゆえに、妖精側と人間側、それぞれの特徴を見てマッチングが行われるのである。
そして、人が妖精の存在に気づくのは、往々にして気の大きな人が挫折し、弱気になったときなのだ。
……そんな空想を、タイトルに妖精とつく映画で寝落ちした夢の中で繰り広げた。
短短編集 フィート @senjaku2327
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。短短編集の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
気ままにエッセイ/フィート
★5 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます