第7話 律儀は律儀で大切
生まれてからは基本的に母のいる魔王城で育ちました。
一応魔王の長女です。
順当にいけばそのまま魔王位を継ぐことも考えられます。はるか先ですが。
なので、継承順位一位の魔国第一王女という肩書が私にはついています。
ついでに私が生まれた段階での継承順位第二位は魔族軍総参謀長です。この方の事は追々書きます。
ちなみに父は一年のうち半分程度しか魔王城にいません。
残りの半分はローテンブルク王国にいます。これは母と不仲になって別居というわけではなく、一応ローテンブルク王国の勇者で、魔王封印を一度は成し遂げて、戦争を勝利に導いた父はローテンブルク王国では英雄とされているからです。
まぁ間違ってはいませんよね。魔王封印してますし。それで戦争終結が早まったのも事実ですから。
いろいろ端折ってますが。
というわけでローテンブルク王国での国家式典や、王族関連の行事では勇者として参列を求められることが少なくないのです。
そんな面倒臭い行事無視してしまえばと思うのですが、律儀な父はこれはこれで務めだからと律儀に式典に出ています。そのおかげか今なおローテンブルク王国では父の名声は高く、国民からの人気も少なくありません。
このことは後に長女である私と妻である魔王の存在が公表されたときに大きな反響になります。といっても人柄のおかげか驚くほど批判が少なかったのが驚きでしたが。
そのあたりの事はまた書きます。
その時私は律儀は律儀で大切だと思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます