第2話 予想以上
予想以上だった。
藤林の美しさも、スタイルも……。
「おじゃまします」
芸能人もびっくりのその美貌に、妙に恐縮してしまうオレだった。
「男の人のって……そうなってるのね」
藤林の美貌に反応したヤツが大きくそそり立つ。隠すのもなんだかって思って隠さなかったけど、こう……まじまじと見られると、普通に恥ずかしい。
オレは慌てて浴槽に入った。
「は……はじめて見たのか?」
何を聞いてるんだ、オレは……今そんな事どうでもいいじゃないか。
「う……うん」
そんな質問にも真面目に答える藤林。
さすがザ・学級委員長。
——しかし、可愛い。
そして、見立て以上のナイスバディ。
……おっぱい触りたい。
……そのプルンプルンの唇にキスしたい。
普段のオレなら欲望の赴くままに、藤林の身体にむさぼりついただろう。
だが藤林には、異能が効かなかった。
もし、欲望の赴くままに動けばオレは犯罪者だ。
つか、犯罪者になってから犯罪者になったことを『無かったこと』にすればいいのか!
我ながら名案!
……ってダメだ。
クラスメイトだし、ご近所さんだし、こんな可愛い子に自ら進んで嫌われるのも嫌だし……ここは我慢だ。
「そんなにジロジロ見ないで……恥ずかしい」
伏し目がちで頬を赤らめる藤林。
ヤバい可愛い。
不覚にもちょっとキュンとしてしまった。
「悪い……」
——しばらく沈黙が続いた。
「浅井くん……私……私もう我慢できない」
な……何ぃぃぃぃぃ!
我慢出来ないって、やっぱアレだよね。
藤林の顔は真っ赤だった。
女の子にこんな事を言わせるなんて……。
やっぱりオレの方からしとくべきだった。
「のぼせちゃった……」
全然違った。
「……恥ずかしいから目、閉じてくれる?」
「ごめん藤林」
オレは慌てて目を閉じた。
「ありがとう」
藤林が立ち上がるお湯の音だけでも、何か期待してしまう。
お風呂イベント……中々の破壊力だ。
次の瞬間「バシャン」という音ともに、オレの身体に衝撃が……かと思うと次の瞬間には、とてつもなく柔らかい感触に変わっていた。
「ふ……藤林?」
藤林のおっぱいに顔を埋めるオレ。
「ハァハァハァハァ……」
そして乱れる藤林の激しい呼吸。
これはもしかして……。
完全にのぼせてしまったようだ。
オレは藤林を抱き抱え、脱衣所に運んだ。
何てけしからん身体だ!
もっとまじまじと見て、脳内メモリに永久保存してやろうかと思ったが、そんな場合ではない。
俺はダメ元で、もう1度異能を試してみた。
『彼女ののぼせを無かったことに』
すると、藤林からのぼせがなくなり、すっかり元気になった。
藤林の裸に反応した、ヤツも勿論元気だ。
そんな事よりも、さっきは効かなかった異能が今度は効いた……どういうことだ?
そんなこと考えていると藤林がオレに抱きついて来た……どういうことだ?
藤林の直おっぱいの感触……ヤバい……それに、なんかいい匂いだ。
「恥ずかしいから、見ないで……」
見られる恥ずかしさと、抱きつく恥ずかしさを天秤にかけて、抱きつく恥ずかしさを選んだようだ。
とは言え、いつまでもこうしてはいられない……オレにも我慢の限界ってものがある。
「藤林オレ!」
意を決して行為を求めようとしたタイミングで「バタン」脱衣所の扉が開いた。
「ね……ねえ、
笑顔が引きつっているそこの彼女は同居人の
「つか、その女誰?」
まだ色々処理しきれてないのに、修羅場っぽい状況になってしまった。
————————
【あとがき】
きゃー! 大変!
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