第23話 二匹の怪物
巨大マシンに自身を改造した、クラスメイトは笑いながら、攻撃を続けてくる。その瞳に光が反射した。
あまりの眩しさに、クラスメイトは目のカメラレンズを修正するが、光は強まるいっぽうだ。フレイヤの身体を、輝き溢れる光が覆い隠す。
戦闘態勢に入り、エーテルを力に変えたフレイヤの姿は、神々しい程の光に包まれた。フレイアは素手で軽く、ドリルがついた右手に拳を合わせた。
拳からフレイヤのエーテルが流れ込み、鋼鉄のドリルは腕ごとバラバラに破壊された。唖然と自分の破壊された腕を見る、その力を差を見て、クラスメイトは実感する。自分がどんなに強い相手と戦っているかを。
「……助けてくれ! 冗談だ! ほんの遊びだった……」
詫びの言葉が終わらないうちに、フレイヤは同級生の頭をエーテルを高めた拳で跳ね落とし、次の拳でその身体を粉々に破壊した。
隙あれば乗じようと、戦いを観戦していたクラスメイトたちも、一斉に逃げようとした。が、全員の身体を青いエーテルが包み、彼らは一瞬で凍りついた。
「相変わらず手加減無しね。フレイヤ」
シヴァがゆっくりと、フレイヤに向かって歩いてきた。
「おまえこそ、全員氷づけか?」
「ふふ、こんな雑魚はどうでもいいの。でもね、私にはスクールを卒業する前に、どうしてもやってみたい事があるの」
「ほう? それはなんだ。おまえがやりたいことなんて、珍しいな。目ぼしいところは全員殺してしまっただろう?」
「そうね。あなた以外は全部終わっちゃったみたい」
会話をしながら、二人のエーテルは高く流れ始め、ぐらりと地表を揺らした。
アクロポリス創立以来の最強の二人の力比べが始まった。
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