外で爆発音の轟くのが耳に聞えて……
それからの事はなにがなんやら……
車体が横転したのだろう、天井と床が何度も入れ代わり、ただただ弄ばれる俺達は至るところを叩き付けられていた。
「い、いったい……なんだ?」困惑した声をもらすドラコ。
一方で、その外側では――
「よっしゃー!はい、これで全員死にましたとさ!」
全身を包む白銀のマントを纏い、真紅でツーブロックにした髪を靡かせる。口調からも熱血漢を感じる彼女、そのガッツポーズを決める右腕は、竜の鱗をもしたデザインの装甲を纏った義手のようだ。
その手の中にはまだ残り火が迸る。
「駄目だよフレーシャ。決めつけはよくない、死体を確認しないと……」
とその隣りで、冷静沈着で冷酷さも感じる声を放つのもまた女性だ。
背丈は低く少女のようで、彼女もまた白銀のマントに身をつつみ、その素顔は深くかぶるフードの影に隠れていた。
フードには装飾にうねった角が二本、左右に付けられていた。
「なら、もう一発……」
と、フレーシャはそう言い、義手の右掌に火を灯した。
火は次第にその密度を増し火球の形へそれをそこで横転している馬戦車へ投げつける。
それでこの戦いは終わる。
つもりが――
〝!!!?〟
左横からあからさまと剝き出しにされた猛獣がごとく殺気に振り向いてみれば、そこに居るのは――今にも振り上げた剣を殺意のおもむくままに振り下ろさんとするところだった。
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