【竜眼】のドラコ!!
ジャレの厳しく張り上げた呼び声に〝はっ!〟と驚き顔をうかべる【竜眼】のドラコ。
ジャレはため息まじりに「王から授かりし〝【異名】〟持ちがしっかりせんと、我らが王が悲しむぞ?」
「好きで授かったのでも、『欲しい欲しい♪』と言った記憶もないんだが?」
「真面目に考えんか!屁理屈を言うだけの元気は有り余っているようなだ……まったく……」と大きなため息をもらす。
「その気力も無くなった時は――――」
〝俺の死ぬ時だな〟とドラコはニヤリと自信満々な笑みをうかべては、ジャレはまたため息とともに肩を落とす。
「にしても、奴らまで待ち伏せとはな……〝【異名】持ち〟なら正面から来い!ってんだ!でなきゃ、これだけの被害にはならずに済んだ」
「卑怯こそ策略なり。と言う諺もあるほどだ。気付くのに遅れたわしらにもその責はある……」
【異名】とは……
戦場において大いなる功績を上げた兵士に送られる称号のこと。言うなれば、〝勲章〟だ。その名を授けられた者が一人でも戦場に現れようものならば、『敵は慄き、蜘蛛の子散らすが如く退く』と言われている。
俺は【竜眼】の異名を王から授けられたが、その言葉どおりになったことはない。
が、この【異名】を持つ者の〝実力〟だけはホンモノだ。
当然!〝俺を筆頭に〟だがな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます