第150話 雨が、ほんの少しだけ……

 慌てて、鼻の下を手の甲でゴシゴシとぬぐった。



「平気よ。そんなウソつかなくッたって」

「え……、いや、別に……😅💦💦💦

 ウソッてワケじゃないよ……」

 全部が全部、ウソと言うワケではない。




「だって、ロリータには、お兄ちゃんがいるモノ❗❗」

 甘えるように僕の腕にすがりついた。



「うン……、まァ~ねぇ」

 薄情な姉の麗香などいらないと言うのだろうか。


 もちろん麗香から譲り受けたので、これからは僕がロリータの保護者だ。


 しっかりしないと。

 ロリータを護っていかなくてはならない。


 僕は、軽く彼女の頭を撫でた。


 


 まだ雨は降り続いていた。



 僕とロリータは雨の中、傘を差して家路に着いた。



「お兄ちゃん……✨😆🎶✨ 

 ロリちゃん、お腹がいたァ~…」


「ああ…… そうだな。

 家に帰ったらロリータ特製の卵かけご飯を食べようかァ~…😆🎶✨」


「うン……🎶✨ お兄ちゃん❗❗

 大好きィ~ー……✨😚🎶✨💕💕」

 美少女は僕に飛びついて頬にキスをしてきた。



「ハッハハ…… 僕もロリータの事が大好きだよ」

 負けずに、僕もロリータを抱きしめた。

 

「フフ……✨😌✨✨」自然に顔がほころんだ。

 ピーチのように甘い匂いが僕の鼻孔をくすぐっていく。



 このまま、ずっとロリータを抱きしめて一緒に暮らしていたい。


 きっとたのしくてにぎやかだろう。




 まだ雨が降り続いていた。




 二人並んで相合い傘で家路へ急いだ。




 大嫌いだった雨が、ほんの少しだけ好きになった。












 ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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