第141話

「ロリータとは、そう言う関係じゃないですよ」

 僕は、何度も首を横に振った。



 ロリータとは一緒にベッドで寝たが、チューをしただけだ。

 もちろんいまだに、危ない濃厚接触はしていない。


 

「フフ…… じゃ、これは貰っておくよ」

 いつの間にか、彼女の手には見慣れた財布が握られていた。



「あ❗❗ その財布は……」僕のだ。


 ポケットを探っていたのは、その財布を抜き取るためだったのか。



「フフ、どれどれェ~ー……😏✨✨」

 麗香は、妖しく笑みを浮かべ財布の中身を確かめた。



 だが途端に、眉をひそめ『チッ』と舌打ちをした。



「お前……なんだよ。ふざけんなよ❗❗

 小学生かァ~…❗❗」

 

「え……? いえ……、違いますよ。

 大学生ですけど……」

 首を横に振って否定した。



 確かに僕は童顔で高校生に見られることもあるが、これでも立派な成人だ。



「フゥン…… たったのかよ……」

 麗香は不満げに財布の中から千円札を五枚抜き取って、残りの財布だけを僕の方へ放り投げた。



「おォ~ッとォ~ー……」

 なんとか財布を受け取った。

「ど、どうも……😔💦💦」

 頭を下げて謝るしかない。



 大の大人が財布に五千円しか入ってないのだ。

 まったく情けない。




∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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