第128話

 とうとう雨が振りだした。


 団地はすぐそこにあった。 

 幽霊の出そうなふるびた団地だ。


「うッわァ~…😲💦💦💦」

 僕は急いで団地の中へ駆け込んだ。


 それほど濡れなかったので助かった。



「ふゥ……😔💦💦」

 エレベーターで四階を目指した。

 

 四階で降りると中年のオバさんが掃除をしていた。


「あのォ…… すみませんが…、この階に、神崎さんッて方はられますか」


「ン……、神崎……さん❓」

 あからさまに嫌な顔をした。

「なんだい。借金取りか。あんた❓❓」

 矢継ぎ早に訊かれた。


「え…… いえ、違いますけど……」

 慌てて否定した。そんなに借金取りが良く来るのだろうか。



「ふゥ~ン…… あんたみたいな真面目そうな子がねェ……」

 汚ないモノでも見るように、ジロジロ冷たい視線を送られた。


「はァ~…」真面目そうな子ッてェ……。

 これでも成人なのだが。



「ふゥン……、一番奥の部屋だよ」

 オバさんはアゴで差した。

 

「そうですか。ありがとうございます」

 一応、挨拶をし奥の部屋を目指した。


 

「ッたく、風紀が悪くなるから……

 早いとこ出て行ってほしいンだけどねェ……」

 オバさんはブツブツと文句を言っていた。



「……」僕は聞こえない振りをして一番奥の部屋のインターフォンを押した。



『ピンポーン✨🎶』

 部屋の中から小さくインターフォンの音が響いた。







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆


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