第99話 【ダブルフェイス】

『あの子は、ねぇ…… 【ダブルフェイス】なんだよ』

 僕の耳元でささやいた。


「な……、ダブル・フェイス……」

 二つの顔……。



 ッて、どう言う事なんだろう。

 急にアリスは何を言い出すんだ。



「……😓💦💦💦」

 一瞬、僕はワケも解らずキョトンとした。




『スラングで《二重人格》ッてェ……、ことだよ!!!』


「に…、二重……❓」人格……。


『そォ~……、バッ○マンに出てくる宿敵 『トゥー・フェイス』って呼んだりもするけど』

 アリスが説明するように囁いた。


 さらにギュッと抱きついてくるので、より一層、柔らかなオッパイが僕の胸板に押しつけられた。



「えェ……😲💦💦💦」

 『トゥー・フェイス』……。


 まさか、そんな映画や漫画、ミステリー小説みたいなことが現実にあるのだろうか……



 二重人格と言えば、ふるくは『ジキルとハイド』だ。



 最近のミステリードラマでも、虫も殺さないような美少女が突如、豹変して殺人を繰り返す、殺人鬼だったと言うことが流行はやりのようだ。




 ひとつの作品に何人も快楽殺人犯がいるモノもある。

 普段は、可愛らしい子が人格が変わり、残酷な殺人鬼になる。



 怨恨や人間関係などの動機がないので、捜査関係者もマークしづらい。



 もちろん視聴者もだましやすい。




『トロロォ~、お前、あの子を虐待していないよねェ……』



「え…、虐待…… ボ、僕がですか……

 まさか僕は、そんな女の子を虐待なんてしませんよ」

 すぐさま否定するように首を横に振った。



 虐待も何も今日の昼間、公園で会ったばかりだ。



 まだ知り合って数時間しか経っていない。





∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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