第32話 右手の恋人😆🎶✨

 リビングのソファで、ロリータが風呂から上がるのを待っていると、不意にスマホの着信音が響いた。



「ン……😓💦💦」僕のスマホだろう。

 いったい誰なんだ。

 着信画面も確かめず、手に取り出りスピーカーにしてタップした。



『おォ~ー🎶✨ ワシだ。ワシだ。

 フォフォフォ~~……😆🎶✨』

 いきなりスマホからやかましい笑い声が聞こえた。



「ン…、なんだ…… ジーちゃんかァ~」

 この笑い声は間違いなく祖父ジーちゃんだ。



『はァ~……、何じゃ。ワシじゃァ不満か。

 トモロォ~ー……❗❗』


「いや、別に、いきなりワシだ。

 ワシだって……、言うから。

 オレオレ詐欺かと思ったよ」

 


『フォフォフォ……😆🎶✨ どうだ。

 トモロー、シコシコと元気にソロ活動で精を出しとるかァ~』



「ン……😔💦💦 あのねぇ、元気にソロ活動ッてェ……。

 孫に、そんな卑猥な事を訊くか。普通……

 どんな祖父ジーちゃんだよ」



『フォフォフォ~~ーッ 良かったら……、ワシが長年愛用していた愛人28号を貸してやるぞォ~ー😆🎶✨』



「はァ~……、いるかァ~❗❗

 ジーちゃんの長年愛用していた使い古しの愛人28号なんてェ~ー……❗❗

 幾つのオバちゃんだよォ~ー❗❗

 還暦近いだろォ~❗❗」

 アラ還暦カンの熟女相手に筆下ろしッて……。

 いくら何でも哀しすぎるだろう。



『バカかァ~。筆下ろしは歳上のベテランの御姉様ッて、相場が決まっておるのじゃ❗』



「知らねェッてェ…… どんな相場だよ❗❗

 ベテランにも限度があるだろう❗❗

 40歳も歳上ッてェ……、死んだお母さんよりずっと歳上じゃン❗❗

 いっくら熟女好きでも、僕にも選ぶ権利くらいあンだろう❗❗❗」



『フォフォフォ~…… 甘いのォ~ー❗❗

 女子おなごは、50歳過ぎてからだ』



「あのなァ~❗❗ どんな女子おなごだ。 

 わざわざ孫の僕に愛人を紹介するため電話を掛けて来たのか❗❗」



『おおォ~、そうじゃった。悪い、悪い。

 大事な用件を忘れておった』


「な、なんだよ…… 大事な用件ッて。

 どうせ、ろくな用件じゃないだろう❗❗」



『実は、ワシも、そろそろ身を固めようと思ってなァ~』



「はァ~…、身でもチ💟ポでも勝手に固めろよ。

 何が、そろそろだよ…… 

 結婚する前に天国へハネムーンへ直行だろう」




『フォフォフォ…… そうか❗ トモロー。

 そんなにワシの婚約相手フィアンセを知りたいか』 



「いやいや、言ってねぇーよ❗❗

 そんな事…… ひとことも……。

 悪いけどジーちゃんのフィアンセなんか、微塵も興味ねぇ~し……。

 ま、異世界のフェアリーだったら紹介してほしいけどねぇ」

 


『バァ~カ❗ 聞いて驚くなよ❗❗』


「えェ…… なんだよ。僕の知ってる彼女ひとなの~ー……❓

 まさか芸能人なのかァ~……❓」



『ああ…… トモローの『右手の恋人』じゃ✨😆🎶✨』



「えェ…… 『右手の恋人』ォ~……」  

 なんだよ。それは……。







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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