第32話 代々木少女
「eスポーツになっちゃった! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
〇〇少女ワールドは大金の賞金が出る戦略シュミレーション・オンラインゲームです。
「天下布武じゃ! お友達になろうよ! アハッ!」
姉の真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。
「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」
良く出来た妹の楓の物語。
「あたたたたたたたたたたたたたたたたたたったたたたたたたたたたったー!」
代々木神園町の上空で360度回転しながら近隣諸国に呪われたエネルギー破を打ち込み続ける明治天皇少女。
「元々、この国は、日本は・・・・・・私の物だったんだぞー!!!!!!!!」
支配欲の強さは攻撃力の強さに比例する。
「私の日本で、私に断りもなく、戦争なんかやってるんじゃねえー!!!!!!」
明治天皇少女の攻撃を受けて、千駄ヶ谷、神南、宇田川町、松濤、神山町、富ヶ谷が全滅。
「なんだ!? 何かは分からないが渋谷区渋谷まで交代だ!?」
「いや!? ダメだ!? 私は神宮前と共に死ぬ!」
神宮前も明治天皇少女の猛攻に晒されていた。
「死んだらダメですよ!? 生きないと!?」
「そうです!? もしも誰かが死んだら、真理亜ちゃんが悲しみます!?」
「真理亜ちゃん・・・・・・あのとぼけた少女のことか!?」
「そうですよ! 真理亜ちゃんはお友達至上主義なんですから!?」
「なら、なおさら私がここに残ろう。そして、お友達の私が死ねば、お友達を失った怒りのパワーで、あの空飛ぶ化け物を倒せるだろう。」
納得する神宮前子。
「レッドカード! 一発退場!」
「なに!?」
「拘束して引きずってでもお連れしろ!」
「はあ!」
兵士に拘束される神宮前子。
「なぜだ!? 私のことなんかほっといてくれ!?」
「あなたが死んだら、私たちが真理亜ちゃんに殺されるのだ。黙ってほっとけるかい。」
こうして神宮前から渋谷区渋谷軍は兵を退いた。
「代々木神園町め!? 許さんぞ!?」
代々木軍の総大将、代々木子は怒っていた。
「戦争が嫌いだと言いながら、あんな秘密兵器を隠し持っていたとは!?」
神園町子は代々木子の代々木同盟を断っている。
「代々木子様、領土の約50パーセントが全滅しました。」
「50パーセント!? 半滅ではないか!?」
代々木子は初台まで逃げてきた。
「ふっふっふ。」
それでも笑って見せる代々木子。
「それでも我々には新型ロナ・ウイルスがある。速攻で代々木神園町に散布して息の根を止めてやる!」
代々木軍最大の兵器はウイルスであった。
「代々木子様!? 細菌兵器は全て破壊されてしまいました!」
「なんだと!? 私のウイルスちゃんが!?」
代々木子は今まで細菌兵器で他人を脅して領土を拡大してきた。
「ざまあ、見ろ代々木め。」
「そうだ。そうだ。私たちは戦いたかったわけじゃない。」
「その通り。細菌兵器を国にバラまくと脅されたから、仕方なしに従っただけだ。」
「細菌兵器のなくなった代々木に用はない。」
「国に帰ろう。」
「おお。」
代々木軍の将軍たちは代々木を見捨てようとした。
「待て!? おまえたち!? どこへ行く!?」
「細菌兵器を失った、おまえなど怖くもない!」
「私たちは自分の国に帰る!」
代々木に反抗し始める諸侯たち。
「勝手な行動は許さないぞ! 今度、細菌兵器を手に入れたら、おまえたちの国にウイルスをバラ撒いてやるからな!」
「なに!?」
ピクンっと帰ろうとした諸侯たちの足が止まる。
「おお、おまえたち、やっと私に素直に従う気になったか。」
向きを変えて代々木子に近づいていく諸侯たち。
「国に帰る前に諸悪の根源を退治しておこうと思ってな。」
「え?」
「おまえみたいなクズを生かしたままでは、また我が国に災いがもたらされる!」
「そうだ! 災いの目は摘んでおくべきだ!」
「な、なにを!? や、やめろ!? 私はおいしくないぞ!? やめてくれ!? ギャアアアアアアー!?」
諸侯たちから殴る蹴るの暴行を受ける代々木子。
「お邪魔します。」
その現場に一人の幼女が現れる。
「なんだ? おまえは?」
「楓だよ。アハッ!」
現れたのは真理亜の妹の楓だった。
「どこから入ってきた!?」
「玄関が開いていたので。アハッ!」
「ここは子供の来る場所じゃない! 摘まみだせ!」
「ええー!? つまみだしてくれるの!? できれば、ジュースとお菓子の方がいいな。アハッ!」
どこまでも余裕の楓。
「お嬢ちゃん、外に出ようか。ここは危ないからね。ええー!?」
兵士が楓の体に触れようとするが透明にすり抜けてしまう。
「これは私の思念のようなものだ。アハッ!」
「何者だ!? ただの小学生じゃないな!?」
「私は渋谷区渋谷の総大将、楓だ!」
「渋谷区渋谷の総大将!?」
崩壊している代々木軍の陣営に衝撃が走るのであった。
つづく。
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