第15話 鉢山町少女
「eスポーツになっちゃった! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
〇〇少女ワールドは大金の賞金が出る戦略シュミレーション・オンラインゲームです。
「お友達になろうよ! アハッ!」
姉の真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。
「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」
良く出来た妹の楓の物語。
「町子ちゃんとお友達! アハッ!」
ここは鶯谷町。
「ね、そうよね? 私たちはお友達よね。」
「は、はい! 真理亜ちゃんと私はお友達!」
「アハッ!」
超能力少女の恐ろしさを見せて、半ば強制的にお友達になった真理亜と町子。
「さあ、渋谷区渋谷へ帰ろうかしら。」
「みんな、先に帰っていて。私はもう少し周辺諸国を滅ぼしてから変えるよ。」
「相変わらず物騒な奴だ。さすが我がライバル。少女は殺しちゃあダメだからな。生け捕りにしてお友達にするんだからな。」
「燃えなかったらな。」
「ギャアアアアアア!? 渋谷区が火の海になっちゃう!?」
アリアは鉢山町に攻撃に行き、真理亜たちは一度、本拠地の渋谷区渋谷に戻ることにした。
「ドドドドドドドドドー!」
「ダダダダダダダダダダダダダダダダ-!」
「ドピュウー! ドピュウー!」
各地の渋谷区の戦いは激しさを増していた。
「全軍! 突撃!」
「怯むな! 応戦しろ!」
神宮前子率いる神宮軍が北の千駄ヶ谷に攻め込んだ。それを迎え撃つ千駄ヶ谷子(センダ・ガヤコ)。一進一退の攻防は両者決めての無いまま長期戦に入りそうであった。
「なに!? 北からも攻めてきただと!?」
「はい!? 挟み撃ちです!?」
広尾は南西の恵比寿軍から先に攻められ、更に北の東軍からも攻められれてしまった。広尾子(ヒロ・オコ)は対応に追われていた。
「恵比寿と広尾が傷つけあってくれるので、私たちは漁夫の利を頂くのだ! 後方の憂いといっても渋谷区渋谷は、おバカが総大将をやってるので、攻め込まれる危険はない! オッホホホホー!」
渋谷区東の東子(ヒガ・シコ)である。もちろん渋谷のおバカな総大将は真理亜である。
「クソッ!? なかなか広尾を落とせない!? やはり、ここは恵比三姉妹の力を合わせないといけないのか!?」
恵比寿子(エビ・トシコ)は悩んでいた。恵比寿は、恵比寿と恵比寿南、恵比寿西の3つに分裂していた。恵比三姉妹の仲が悪いのだ。
「元代々木町も我が代々木の傘下に入りました。代々木神園町も私の傘下に入って、代々木3連合を大々的に打ち上げましょうよ。」
代々木子(ヨヨ・キコ)は元代々木町に続いて、代々木神園町にも降伏を求めていた。連合とは名ばかりで、聞こえはいいが従属しろと迫っているのである。
「お断りします。そんな大きな連合になってしまっては、他国を一瞬で滅ぼしてしまいます。均衡を保つことで戦争を抑えることができるのです。」
代々一族の代々神子(ヨヨ・カミコ)は代々木大連合の話を断った。
「チッ。この分からず屋め。」
木子は舌打ちしながら明治神宮から帰って行った。
「チャンス! 本国を空っぽにして、他国を攻めたな! 噂通りのおバカな総大将らしい! 渋谷区渋谷! この猿楽町子がもらった!」
真理亜たちが鶯谷町を攻めている頃、渋谷区渋谷は猿楽町軍に攻められていた。
「ええー!? なんで敵が攻めて来るのよ!? 真理亜ちゃんたちはいないし、楓ちゃんはパンケーキを作ってるし、どうしよう!? うわあああああー!?」
渋谷で大好きな本を読みながら留守番をしていた渋谷子は、突然の奇襲に驚いていた。
「そうだ! 同盟を結んでいる神宮前に援軍を頼もう! ・・・・・・私しかいないんだった。これじゃあ、敵前逃亡だ!? どうしよう!? うわあああああー!?」
谷子はパニックに陥っていた。
「うるさいな。空っぽじゃなかったのか。」
「ギャア!? 見つかっちゃった!?」
猿楽町子は渋谷子を見つけた。
「私と出会ったことを恨むがいい! 猿楽奥義! ヒルサイドテラス&代官山Tサイト! ウッキー!」
猿だけに。おそらく施設をぶん投げていると思われる。
「ギャアアアアアア!?」
谷子、絶体絶命のピンチ!
「主要な施設が商業高校だけなんだよね。ちょっと燃やし過ぎたかな?」
アリアは鉢山町に攻め込んだ。もちろん鉢山町は魔法少女の襲来に火の海に包まれた。
「降伏します!? だから、これ以上、燃やさないで下さい!?」
鉢山町子(ハチヤマ・マチコ)は目が炎しか見えない視界で泣きながら白旗を振っていた。
「そういえば真理亜ちゃんが改造してショッカーにするから殺すなって言ってたな。降伏していることだし、助けてやるか。」
こうして渋谷区渋谷は鉢山町も手に入れて、着実に領土を増やしていた。
つづく。
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