第258話

私は、そんな事を堂々と言われたから、恥ずかしくて照れ臭くて、桜たちを見られなくて俯いた。


「暁里さん、耳まで真っ赤ですよ~!

かわいいですね~!

ね? 部長?」


桜が言うと、


「だろ?」


と悠貴さんは私の肩を抱き寄せる。


「ちょ、悠貴さん!」


私が悠貴さんの腕の中から、抗議の目で見上げると、


ちゅっ


突然、額にキスが降ってきた。


「悠貴さん!!」


私の抗議が悠貴さんに届く事はなく、悠貴さんは平然と私を抱き寄せたまま。


「部長!

どれだけ、ラブラブなんですか!

暁里さんと違って、部長はほぼ素面

ですよね!?」


桜も百合ちゃんも半ば呆れ顔だ。

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