第101話 夢の国
目が覚めると、
「おはよ、暁里」
と目の前で囁かれた。
「え?
あれ?
なんで?」
私が狼狽えていると、
「くくっ
覚えてろって言ったのに…」
と呆れたように笑う。
昨日、歓迎会があって、途中で部長と帰って…
水を飲ませてくれたから、そのまま勢いで告白して…
私が目を白黒させていると、
「どこまで覚えてる?」
と部長は優しく聞いた。
「部長に『好き』って言ってもらえた所
までは…」
私が答えると、
「そこまで覚えてれば、上出来。
よく覚えてたな。」
と、部長は優しく私の頬を両手で包んだ。
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