第99話

私がご機嫌で笑うと、


「ほら、瀬名、行くぞ。

悪い。

瀬名が限界だから、連れて帰る。」


とみんなに声を掛けて、私の腕を取って立たせた。


部長は私の鞄を持ち、駅からタクシーに乗った。


ご機嫌な私は部長の肩に頭を預けて寝てしまった。




「瀬名、ほら、水。」


気づくと、私はまた自分の部屋のベッドにいた。


「んー、ムリ~

ぶちょお、飲ませてください~」


「ったく…」


部長から口移しで水が流れ込んでくる。


今日は、この間より意識がはっきりしている。


夢…じゃなかった…


2度目の水が流れ込んで来た所で、私は部長の腕にしがみついた。


ごくん…


水を飲み込むと、私は目を開く。

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