第98話

「瀬名さんは、なんで営業に行ったんです?

やりたかったんですか?」


「部長に勧められたので。」


私は、話しながら、石原さんに勧められるままにビールを飲んでいた。


しばらくして、石原さんとも打ち解けて話していると、部長が来た。


「瀬名、そろそろ飲み過ぎだぞ。

もうやめとけ。」


「えぇ!?

いいじゃないですかぁ。

部長と一緒ならいいって言いましたよね。」


「ほら、もう十分酔っ払いだろ。

帰るぞ。」


「え?

瀬名さん、帰っちゃうんですか?

俺、送ってくから、もう少し飲みましょうよ。」


「ヤダ。

部長と帰る。」


「え?

もしかして、2人付き合ってるんですか?」


「まさかぁ。

部長は"鬼"だから、人は好きにならないん

ですよ~」

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