閑話2『赤城平乃のドキドキクッキング!!』
「はいどーもどうでも良い日常編シリーズ第二段はあたしの料理教室だよ!! 助手!!」
「美都です。最近なんか太った? って宝田さんに言ったらその日中無視されました。平乃に。美都です。……美都です」
「今朝玄関前でまた鎧塚君たちが集まってたのであたしも張り合ってこんな感じで、家庭料理部から家庭科室貸し切ってお送りしまーす」
「カメラあるけどどこに向けて撮ってるのこれ」
「美都のパパだよ、やっほー!」
「えっ」
『──おー、見える、見えたぞー、ナイスだ平乃ちゃん。機械音痴じゃ無かったっけ?』
「親父!!?」
「えー、なんとこの親切な人にやって貰ったのです」
「どうも親切仮面っす、今日は偶々通り掛かっただけっすけど第一段ってなんだったっすか?」
「伏水先輩?」
「ちがいます、親切仮面っす。ついでに言うと今回のサブ助手っす」
「先輩なのに?」
「親切仮面っすから先輩ではないっすね、今日は何を作るっすか?」
「今回はなんとすごい難しい料理に挑戦したいと思います!! その名も……カレーだよ!!」
「おお、それは確かに難しいな」
「えっ、どのあたりが、っすか?」
「材料を切らなきゃダメだし、火に掛けないとダメだし、ナンは麺棒使うからね!! リハビリにはもってこい!!」
「ナンを作るなら……ええと、確かに難しい、のかな? とりあえず具材切ろっか、平乃ちゃん?」
「…………うぐ」
「あー、悪いね伏水先輩。平乃、包丁恐怖症なんだ」
「えっ。じゃあどうやって料理を……」
「それはほい、平乃の不思議パワーでこの通り……パス」
「あ、ええと、ありがと美都! まずこちらが切ったものになります!!」
「じゃあ次は具材を煮て、カレールウを」
「………ひゃ」
「悪いね伏水先輩、平乃って火恐怖症なんだ」
「………えぅ」
「悪いね伏水先輩、平乃、麺棒恐怖症なn」
「んっもぅ!!! 何なら大丈夫っすか!!!?」
「えと、食べるのなら得意だよ!!?」
「フォークはまだダメか?」
「うん、まだ無理っぽい」
「なんでクッキングショーしようと思ったのか親切仮面さんにはさっぱりだよ……あ、国本くん手伝うっすよ」
「ありがとうございます、じゃこれ煮えたら火を止めてください」
「美都ー、面白トークで喋って繋いでー」
「芸人でも真っ青な無茶振りぞ、それは」
「じゃあ面白くなる催眠どうっすか」
「えー、そんなの無くても美都は面白いよ?」
「おいそれはどういう意味だ平乃さん??」
「そのままの意味だよ美都くん??」
「そういえばあの日私の頭に刺さってた葉っぱのアクセサリーどうしたっすか国本くん」
「あ、あのすごい古ぼけた葉っぱのアクセサリーなら、何か見覚えがあるような気がしてるから取り敢えず家に持ち帰って……アレもしかして持ち主知ってます?」
「宝田ちゃんだね。後で返してあげた方がいいかもっす」
「そうですね……っと、これでよし。平乃、パス」
「おおっ!! というわけでこちらがあたしの助手の手によって完成したカレー&ナンでございます!! 美味しそ~!!」
『三分クッキングもびっくりなドキドキクッキングだねぇ、味はどう?』
「ん~っ!!! 流石は美都だよ、おいしいっ!! 隠し味になにか甘いもの入れたね!!?」
「当たり! 親父、どうよ。平乃の勇姿は」
「どこら辺が勇姿なんすか??」
『これは個人的な意見なんだが……制服エプロン姿の平乃ちゃん可愛い、そう思わん??』
「平乃をそういう目で見るな今すぐ帰って◯すぞ」
『わー息子がこわーい』
「んーっ!! 美味しいぃっ!!」
「うーん……カオスっすねぇ……」
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