第100話 必要ならすぐ連絡をくれ
『帰投中のRB041からコントロール』
「041、どうぞ」
『ナミブ絶対座標、11:46′距離約12,000の地上にアンノウンオブジェクトと思われるものを視認した、確認に向かいたいから許可を乞う』
状況を確認しようとしたところ、“隊長”の声が割って入る。
「041、変わってITSリーダー。ナミブBA第1小隊を確認に向かわせる。180秒待てないか?」
『オブジェクトは地上を走行中の移動体の可能性が67%、確認は急いだ方が良い。と進言します』
「了解した。極力戦闘は避けるよう指示する。引き続き1小隊は待機とするので、状況に応じて適宜、援護要請を行え。クレセントからは以上」
『イエス・マム! コピー、状況によりただちに援護要請を行う』
「コントロール了解、041はマーカーの発信を途絶しないよう注意を払え。途絶した時点で任務は放棄、即時帰投を指示する」
『コピー、マーカー追尾不能を確認したら任務を放棄し帰投する』
「……ES112、同113が射出位置で待機中であることを確認した。必要ならすぐ連絡をくれ」
『イエッサー、RB041はいったん終わる』
「オペ4から索敵班、RB041を再度フォローして下さい」
『索敵2からコントロール、RB041の動向フォローは継続中』
リアルタイムで送ってよこしたデータを見る。
パイロットの視認、以外のデータがない。 しかも時間が〇,二秒以下。
可能性の計算は自分が見た、と言う事実だけで作ってある。
こないだ俺がやったのを、まだ気にしてんのか。
俺は可能性の計算なんか送ってないぞ。
そもそも作ってない、というか作り方わかんねぇよ……。
ま、見間違いだとしても絶対確認しには行くだろうな。
アイツの方が腕も何も、全部上なんだからさ。
正直、張り合われても困るんだけど。
1小隊が
だいたい。流れとしては、これは絶対に……。
『041からコントロール、予想位置に間もなく到達、ポイントまで3,2,1。……
ほら見ろ、言わんこっちゃない。
『敵機は、移動形態のターミガンが2と思われる、上空通過終了、敵機位置を送る』
「コントロール了解。――CIC。041の発見した敵性機体について、至急解析乞う」
『CIC了解』
帰ってこい、と言おうと思ってふり返る。
真っ赤なベレー帽の下の目は、
――状況継続。
と言っていた。
そうでしょうとも。そう思ってましたよ。
「コントロールよりRB041。再度、敵性機体上空を通過し確認することを要請する」
『コピー。041は再度上空を通過し、索敵を実行する。これより機体転回、接触は12秒後』
「コントロール了解、十分気をつけて」
今度はふり返る前に返事が返る。
「1小隊に至急スクランブル要請!」
「イエス・マム! ――コントロールより緊急! BA第1小隊にスクランブル要請、RB041の援護に向かわれたい! 目標はターミガン二機の模様」
『第1小隊長了解。ただちに112、113の両機は
『RB041、再度コンタクト。敵BA数変更、二から三に。敵機概要はターミガン2、不明機1。……敵機発砲、振り切れない! 041、
だから余計な事、しなきゃ良いのに……。
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