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「ふざけるな!!!」
その様子を見て怒り出すハイロゥ。
「ふざけてない!大真面目だ!」
怒鳴り返す赤井。いや多分そういう意味じゃないぞ。
「最早奥の手だ……我が能力『吸収』を全開にして、貴様らもろとも取り込んでくれるわ!」
ハイロゥがマントを脱ぐと灰色の球体に顔がついており、巨大な口を開いていた。
「それってカービ――」
「それ以上言うな!」
「おい!冗談抜きに吸い込まれるぞこれ!」
「どうやって倒したらいいの!」
「皆さん、宝玉を集めてください」
緑川の提案で、村長の言葉を思い出す正しき~心の七色揃うとき、大いなる力をもたらす~
そうか、大いなる力でハイロゥを倒せばいいのか!
「その通りです!」
「人のモノローグを読むな!」
「よし、みんな!宝玉を集めるんだ!」
円を作るように宝玉を並べると七色の光があった溢れだした。
光が消えるとそこには――
「巨人だ!ロボだ!ジャスティスロボだ!!」
七色の宝玉で出来た身体の巨人がいた。
「我は宝玉の巨人……んで、何の用?」
「めちゃくちゃフランクだな!?」
「現れたな。宝玉の巨人、だが貴様の力ごときでこの我は止められぬぞ、吸収してくれ――」
「ちょっとそこの掃除機シャラップ」
巨人が指パッチンするとハイロゥの動きが止まる。
「あのハイロゥってやつを倒してほしいんだ」
「りょ(了解の意)。それくらいだったらチョチョイノパッパでほらキレイよ」
「待ってくれ!」
宝玉の巨人が指パッチンをしようとすると、赤井が止める。
「巨人、あいつを異次元に飛ばすことはできるか?」
「確かに……ただ倒してもまた復活されたら大変だもんね」
「赤井、そこまで考えていたのか」
「そんぐらいチョロペチーノよ」
「じゃ、じゃあビームは出せる?」
「餅のロンよ」
ん?なんか流れがおかしいぞ
「俺達の声と一緒にビーム出して、それやってくれるか?」
「おKおK」
「よし決まり!皆でジャスティスビームって叫ぶぞ!」
「お前、それがやりたかっただけだろ!」
「エネルギー充填百パーセント」
巨人の口から機械音声が流れる。
ノリノリだなこの巨人!?
「いくぞ!せーの!」
「「「「「「「ジャスティスビーム!」」」」」」」
「るうぅぅぅ………!!」
巨人から煌めく七色のビームがハイロゥに放たれ、遥か彼方まで消えていく。
巨人の姿は徐々に消えていき、俺達の戦いは幕を下ろした。
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