19
裏切りってジャスティスなのか……でもあの感じ、いつもの緑川だよな?」
「ど、どうなってるの?」
「どうもこうも、最初から操られて等いなかったんです」
話ながらこちらに近づいてくる緑川。
「けど、宝玉を渡しただろ!」
「ああ、あれなら複製銃でコピーした偽物ですよ」
「え!コピーできないっていってたじゃん!」
「それは嘘です」
「……はぁ?」
「おーい、みんな!」
呆気にとられる俺達のもとに銀と黒崎先生が現れる。その手には先程奪われたはずの宝玉が抱えられていた。
「残りの宝玉はここだ!」
「じゃあ、さっきのチョークは?」
「城が崩れる直前で、緑川に言われてな。一芝居打ったんだよ」
「敵を騙すにはまず味方から、皆さんの動きも把握済みでしたので……ジャスティス盗聴で★」
よく見ると耳にイヤホンがついていた。
「正義感が微塵も感じられない……」
「ともかくこれで全員揃ったんだ!あれをやるぞ!」
華麗にスルーする赤井、正義ってそんなのでいいのか!!
ところで、あれってなんだ?
「ヒーローといえば、名乗りだろ!横一列にならぶぞ!」
赤井は輝いた瞳を向けてくる。
黒崎先生が(え、俺もやるの?)と困った視線を向けるが、俺達が首を横に振ると諦めたようだ。
「あー、今回だけだぞ」
「面白そうですね★」
「仕方ないな」
「やろうやろう!」
「生徒に付き合うのも教師の仕事……かぁ」
「先生が言うなら俺も!」
赤井、俺、緑川、黄瀬、桜庭、黒崎先生、銀の順で武器を出して並ぶ。
「いくぞ!燃え上がる戦士、ジャスティスレッドォ!」
「それに付き合わされる戦士、ジャスティスブルー!」
「暗躍する戦士、ジャスティスグリーン!」
「早く帰りたい戦士、ジャ、ジャスティスイエロー!」
「楽しんでる戦士、ジャスティスピンク!」
「……引率の教師、ジャスティスブラック」
「先生は天使!ジャスティスシルバー!」
「全員揃ってぇ!ジャスティスゥファイブッ!」
赤井は満足げに「決まった」と呟く。
決まった……のか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます