13


こうして俺達は、宝玉の能力を試しながら北西を目指して進んだ。

丘を越え川を越え、目の前の巨大な城にようやくたどり着いた。

っていうか意外と近かった。

隣にいた赤井が急に膝から崩れ落ちた!


「こういうのって、もっと山とか谷とか強敵とか越えるもんじゃないのか……」

「悲しみに暮れる赤井君は放っておいて、なんか看板がたってるね」

「ようこそパレット城へ☆入口はこちらから……いや罠だろ絶対!」

「だが他にそれらしき場所も見当たらないし、入るしかないだろう」


意を決して入ると中は薄暗く、広大な空間に上へと続く螺旋階段が見えた。


「暗いな」

「電気止められてるんじゃないの?ちゃんと支払ってよー!」


パッ


桜庭が叫ぶと照明がつき、左右と後ろを兵隊が囲んでいた。


「ヒャッハー!血祭りだああああああ!!」


「やっぱり罠じゃねーかぁ!」

「階段まではしれっ!」


追いかけてくる兵隊を必死で引き離しながら階段を上る。

二階は大きな柱が3本ある大広間だった。


「はぁはぁ、なんとか助かった……」

「なあ……これってもしかして、誘導されたんじゃねーか?」

「えっどういうこと?」


「はーっはっは!」


とまどう俺達の元に笑い声が響く。






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