7

「宝玉を握り、意識を集中してください」

「じゃ、じゃあ……」


黄瀬が恐る恐る宝玉を握ると、その手には黄色の盾が握られていた。


「それは巨大化する盾ですな」


続いて銀には銀色の籠手。


「それは高速で動ける籠手ですな」


そして、俺には青色のピコピコハンマー。


「それはツッコミのためのピコハンですな」

「ってなんでピコハン!?」


思わず叩きそうになった。


「それはツッコミのキレで威力が変わる、それはそれは恐ろしいハンマーなのです。」


いや見た目!デザイン!本当にこれ、英雄が使ってたのか?

桜庭の方を見ると桃色の鞭を伸び縮みさせていた。

「僕は延びたり縮んだりする鞭!」


黒崎先生はの周りには黒いチョークが飛び回っていた。


「俺は自由に飛ばせる6本のチョークってところかな」


なんで俺だけこんな地味な武器なんだ……ってかピコハンは武器になるのか?

悲しみに暮れる俺の肩にそっと手を置く黄瀬。


「俺なんか……盾だぜ?」

「はいはい見苦しい二人は置いといて、他の宝玉はどんな能力なの?」


相変わらずバッサリ切り捨てる桜庭。


「赤は風を操る大剣、緑は――」


オード村長が言いかけたその時、外から悲鳴が聞こえてくる。


「な、なんじゃ!?」

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