6
「おぉ、みなさん!よくぞご無事で!」
家に入るとオードさんが駆け寄ってくる。そこにいたのは
「みんなー!また会えてよかったー!」
安堵した顔の桜庭。
そして
「先生ー!」
「こ、こら銀、そんなにくっつくな!」
光の早さで銀に抱きつかれる黒崎先生だった。
「ともかく、これで赤井以外は揃ったな」
「えっ……」
黒崎先生の言葉を聞いて、心配になる。
「でも赤井君ならノリノリで力を使ってるよね。きっと」
そういいながらいつの間にか持っていた桃色の鞭を振り回す桜庭。あれ、さっきまでなにも持ってなかったよな!?
「さ、桜庭!?今どこから出したんだそれ!」
手品?そんな特技を持っていたなんて聞いてないぞ!
「宝玉の力らしい。三人とも見てくれ。」
そう話す黒崎先生が黒色の石を握ると、先生の手から光が溢れる。光が消えるとその手には6本の黒いチョークが握られていた。
「先程は転移が不安定でして……申し訳ありませんでした。改めて説明致しましょう。まず、ここはあなた方のいた世界とは異なる次元にあるのです。」
驚く俺達にオード村長は話し始める。
「あなた方に渡したのは、かつての英雄の力を宿した宝玉。我々は代々これらを守ってきたのですが……先日、ハイロゥ団と名乗る軍団に緑色の宝玉を奪われてしまったのです」
悔しそうに語るオード村長。
「奴らはそれぞれ強力な力を持っており、対抗するには、宝玉を使う資格を持ったあなた方の力を借りるしかなかったのです」
「資格ってなんなんだ?」
黄瀬が聞く。
そこは俺も気になっていた。
「かつての英雄との共通点があるからです。それは正義の心、そして……名前に宝玉と同じ色がついていること!」
「そんな共通点でいいの!?」
赤井並みの判断基準に思わず突っ込んでしまう。いやほんとにそんなのでいいのか!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます