第2話 つい、うっかり。

 これは、小学校の理科のテストでの話である。

植物の構造を答える問題で事件は起こった。


 植物の茎には2つのくだがある。

土から吸った水が通る「道管どうかん」と栄養が通る「師管しかん」である。

私はこの2つを暗記する際、「道管は水が通るから、水道管」と覚えた。


 そして、テストにてこの2つの管の名前を答える問題が出たのである。

私はバッチリ暗記していた為、迷うことなく解答したのであった。


 後日、テストを見ると水が通る管の回答に×がついていた。

間違いなく書いたはずだが、よく見ると、こう書かれていた。


「水道管」


ーーそう、自信満々に私の暗記方法を書いていたのだった……。

私は愕然がくぜんとするのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る